かつてはプログレ五大バンドとして一世を風靡したELPのファーストがこれだ。「未開人」による衝撃的幕開け、エレキギターを極限まで廃したキーボード基調の未知のサウンドは、当時としては斬新以外の何物でもなかったに違いない。ELPの中でも最もアコースティックな曲のひとつ「石をとれ」の中間部なんか何度聴いても飽きないし、ライブでもよく演奏された「ナイフエッジ」もかっこいい。また、手数王パーマーのアグレッシヴなドラムソロをフィーチャーした「タンク」、これでまだ19か20歳そこらだなんて信じられない。そして初期の名曲「ラッキーマン」。後のアルバムと比較するとシンセサイザーがほんの一部にしか使われておらず、地味な印象を受けるかもしれないが、まるでダイヤの原石のような輝きを放っている。
このたびのK2HDのリマスターでは各楽器の音がさらに生々しくなっており、特にピアノなんかは反響音もこれまでよりも聴き取れて、空間的な広がりが豊かになっている。エマーソンのピアノソロがたくさん聴けるこのアルバムにおいてはこれ以上ないリマスターといえるのではないだろうか。
あと、ライナーノートにも書いてあるが、この地味ながら味のあるジャケット。紙ジャケ仕様だからこのジャケのよさがきわだつというものである。ぜひ音楽とあわせて堪能していただきたい。(一番いいのはやっぱりLPかな)