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最後に日本百名山の123日で達成した話があるが、それまでの話に比べていささか異質である。むしろヒ!マラヤに向かうときの職場や家族との人間的悩みや、隊の内部の赤裸々な人間関係などを書いてほしかった。
これほどの山歴をもつ登山家は今後出てこないであろう。その意味で貴重な自伝である。
全体は、(1)輝かしくも苦しき彼自身の登攀記録、(2)彼が指揮官の立場となっての登山、(3)日本百名山、と3部に分かれているが、
私は指揮官としての「登頂しない登山の喜び」章が好き。
目標(頂上)制覇のために行われる綿密な計画、冷静な判断…タクティクスと呼ばれる一連の作戦のありようは、ビジネスにも通ずる哲学だ。
それにしても山をやる人の周辺てのは、家族も企業も、なんてまぁ寛大なのか…