映画「僕の大事なコレクション」を先に見てからこの本を読んだのですが、それぞれに違う素晴らしさがあると思いました。映画はロードムーヴィーの形をとっていましたが、本のほうはジョナサンの小説と、アレックスの旅の記録が手紙の交換という形で交互に出てきます。映画ではよくわからなかった背景がジョナサンの小説を読んだら見えてきました。秀逸なのはアレックスの書いたほう。ブロークンな英語のためにとんちんかんな言葉の使い方で笑わせてくれ、でも、話が進むにつれておどけた顔の下にある彼の優しさや誠実さが見えてきて、最後の行では涙が止まりませんでした。文法的にはむちゃくちゃな言葉の羅列なのに、書いている人間の心情が見えてくるような凄い箇所があって唸らされました。言葉のリズムが持つ魔力ですね。