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登録情報
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| 1. Soviet Conductor,Russian Aristocrat(ロシアの貴族) |
| 2. ウェーバー:オベロン序曲 |
| 3. チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニ |
| 4. チャイコフスキー:交響曲第4番 【ボーナス・トラック】 |
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
或る指揮者の生涯--ラスト・エンペラーとしてのムラヴィンスキー,
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レビュー対象商品: エフゲニー・ムラヴィンスキー (EMIクラシック・アーカイヴ) [DVD] (DVD)
ムラヴィンスキー(1903-1988)は、20世紀が生んだ最も偉大な指揮者の一人である。しかし、彼の生い立ちは、彼が、ソ連の指揮者であった事から、永い間、謎に包まれて居た。そのムラヴィンスキーが、実は、ペテルブルグの貴族の出身であり、そして、敬虔なロシア正教の信者であった事などは、ソ連崩壊以後、ようやく一般に知られる様に成った事柄である。--このDVDは、ムラヴィンスキーの身近に居た人々の証言と、生前のムラヴィンスキーの映像によって、彼の生い立ちと人柄に迫ろうとしたドキュメンタリーである。それらの証言の中には、アレクサンドラ未亡人やザンデルリンク氏(指揮者)による、重要な証言が、幾つも含まれて居る。例えば、アレクサンドラ未亡人によって語られるムラヴィンスキー家の物語などは、まるで、「ゴルゴ13」のルーツ編の様である。又、ザンデルリンク氏が語る、ムラヴィンスキーの謙虚な人柄--ムラヴィンスキーは、或る時、「私は、音楽家などでは全くないのだ」と言った事が有ると言ふ。--についての逸話などは、実に感動的である。(このDVDを見て、私は、新藤兼人監督が、故溝口健二監督の人柄を、故人(溝口健二)を知る多くの関係者の証言によって浮び上がらせた記録映画「ある映画監督の生涯」を思ひ出した。)このドキュメンタリーを見て、強く感じた事は、貴族であったムラヴィンスキーが、ロシア革命によって一家の没落に直面し、人生を大きく変えられたものの、その革命後の「共産主義」体制によって、レニングラード・フィルを自分のオーケストラとしてはぐくむ事と成った皮肉である。このドキュメンタリーの製作者は、私と同様、ムラヴィンスキーの人生におけるこの皮肉を強く意識しており、それは、例えば、アレクサンドラ未亡人が、1917年の革命で彼の運命は変わった、と言った直後に、その1917年の革命を主題にしたショスタコーヴィチの交響曲第12番を演奏するムラヴィンスキーの姿を映し出す編集などに、良く現はれて居る。--この場面などを見ると、私は、ムラヴィンスキーの人生が、「ラスト・エンペラー」のそれに重なって見えてしまふ。--もちろん、ムラヴィンスキーの人生は、悲劇だけではなかった。彼には、このドキュメンタリーでは語られなかった幸福や喜びも有った。(日本との出会ひは、その一つであった。)このドキュメンタリーは、ムラヴィンスキーの人生を、そこまで十分には掘り下げては居ない。しかし、彼の生い立ちと人柄を知る上で、このDVDは、必見のドキュメンタリーである。ムラヴィンスキーに関心の有る無しを問はず、20世紀と言ふ世紀を想ふ全ての人にこのDVDを推薦する。(西岡昌紀・内科医)
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