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エビと日本人〈2〉暮らしのなかのグローバル化 (岩波新書)
 
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エビと日本人〈2〉暮らしのなかのグローバル化 (岩波新書) [新書]

村井 吉敬
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

前著から二〇年、「エビの現場」を追って、台湾、タイ、インドネシアなどの養殖池や加工工場を歩きつづけた著者が、豊富なデータを織り込みつつ、グローバル化時代のアジアと日本の風景を鮮やかに描き出す。世界中を「食卓基地」として、輸入に深く依存した飽食文化を謳歌する消費者・日本人に対する鋭い問いに満ちた最新レポート。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

村井 吉敬
1943年千葉県に生まれる。早稲田大学政経学部卒業。現在、上智大学教授。社会経済学、インドネシア研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 212ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2007/12/20)
  • ISBN-10: 400431108X
  • ISBN-13: 978-4004311089
  • 発売日: 2007/12/20
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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17 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By リヒテンシュタイン VINE™ メンバー
形式:新書
「エビと日本人」が岩波新書から出版されて約20年たった今年に「エビと日本人2」が出版されて以前と同じようにすぐに読み終えてしまいました。前回では日本人いかにエビ好きであるかや日本が世界中の多くのエビをいかに消費しているか、そして東南アジアの国々が森林やマングローブを伐採し養殖場を造りそのエビに大量の抗生物質を食べさせたものが日本人の食卓に上がっていること等が記載せれていましたが、今回は養殖エビの主流がブラックタイガーから別の種類に変わっている事や前回でのデーターを最新のものにすると共に東南アジアはもとより東南アジア以外の国でのエビの養殖、マングローブ林等自然破壊の拡大そして増加する薬づけのエビの生産現場、それに従事する現地の人の生活などエビを通じていろいろと改めて考えさせられました。また、以前と同じ様に日本人が1番エビを食べていると思っていましたが今回この本を読んで意外な国が大量にエビを消費している事に驚かせられました。
ぜひ、みなさんに読んでいただきたいおすすめの新書です。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
2011/1/1
By 糸音 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
「エビと日本人」が出版されてもう20年。
同じく岩波新書で出版された「バナナと日本人」とともに
大資本が上流から下流まで独占的に支配しているバナナと、地場の小規模産業が重層して国際的につながっているエビ。
同じく食のグローバルと言ってもいろいろな形態があるということに目を開かされた。
では、20年経った今、エビと日本人の食卓を結ぶ関係はどのように変化しているのか。

エビのグローバル化もさることながら日本人のエビ離れというのが意外であった。確かに本書で指摘されるように日本人のエビの食べ方というのは他の食文化に比べると多様性に欠けている。食べやすさを求める時代の流れにうまく適合したバナナとは対照的と言えようか。
エビは普段から食べる食材であるが、その背後にはすさまじいまでのグローバル化された世界が背景にあるということを改めて認識した。
台湾からインドネシア・インドへの養殖国の変化、バナメイエビの台頭などはスーパーに並ぶエビの表示からある程度は知っていた。
しかしバナメイエビの台頭に台湾の養殖業者が関わっているとは意外であった。エビのグローバル化は予想もしないところでも広がっている。

前著は日本の食のグローバル化というのが主たるテーマであったように思う。そして本書のテーマは環境破壊と格差であるように思えた。
今では日本の食卓が世界各国の産地と結びついていると言うことは常識の範疇だろう。
さらに進めて日本の食卓で消費される食材が現地でどのように作られ、どのような影響を与えているかを考えていくのがこれからの課題であるということだ。フェアトレードなど消費者の立場から生産国の環境を変えていこうという動きはエビの生産と消費にどのような影響を与えていくのか。マングローブを破壊し、薬品やエサによる汚染から使い捨てされる養殖池での生産を生態系を活かした持続可能な生産への移行は可能であるのか。旺盛なエビ消費欲を満足させるだけの生産量を確保できるのか。そもそもエビに限らず大量消費というあり方はどうなっていくのか。グローバル社会に深く組み込まれたエビを見つめることによってこれからの世界の行方についても考えをめぐらすことが出来る。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By モチヅキ VINE™ メンバー
形式:新書
 鶴見良行らとエビ研究会を組織し、1988年に『エビと日本人』を書いた1943年生まれのインドネシア社会経済研究者が、その続編として2007年に刊行した本。1961年の輸入自由化以来、日本のエビ輸入は拡大の一途をたどり、現在国内消費の9割は輸入物となり、その大半はアジア産である。バブル崩壊以後、日本のえび輸入は停滞するが、グローバル化と欧米における魚食への転換により、米国が日本に代わり世界一のエビ輸入国となり(各国の一人当たり消費量については157頁参照)、中国も世界一のエビ生産国にして世界6位のエビ輸入大国となった。また、自然循環型の農民的粗放養殖に代わり、工業的な台湾式集約養殖が第三世界へ普及したことにより、世界のエビ生産の半分近くが養殖エビとなり、ウイルス問題もあって、主流はブラウン系のブラックタイガーからホワイト系のバナメイへ転換している。しかしこうした変化にもかかわらず、前著で論じられた問題は未だ解決されていない。即ち、第一に養殖池等の造成、原料・燃料の確保のために、「エビの保育園」であるマングローブ林が破壊され、持続可能性や災害対策の面で支障が出、また養殖池の排水による水質汚染、塩水による塩害、トロール船による海底の荒廃などの環境問題が発生していること、第二にエビでは巨大アグリビジネスの支配は希薄だが、南北問題と180頁の支配構造に由来する搾取と低賃金労働が続いていること、第三に北の消費者が贅沢になり、南の生産者の状況を知らないまま、食品の加工まで南に委託する中で、食の安全性への不安が払拭されないことである。著者はこうした状況を踏まえ、北自身の内部変革をも模索しつつ、限定つきでフェアトレード(202頁)の活動に期待を寄せて本書を締めくくる。本書は前著に比べて、やや歯切れが悪い感があるが、著者自身の足で得た最新の知見が得られる点で有益である。
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