オリバーストーンの映画の中では娯楽性が強く、軽い作風だがさまざまな意味でストーンらしさは健在。
アメフトの話だが、アメフトファンでない人間にも十分楽しめる。(私も友人に一度だけ誘われて見に行った程度だがとても楽しめた)
ストーンの初期の作品はそのリアリズムと(中には命がけの)社会的メッセージが、ドラマよりも強く印象に残るドキュメンタリー風の作品が多かったが、(もちろんそれらも充分奥深く歴史に残る傑作だが)
「天と地」あたりから、人物像をさらに掘り下げ、その辺に焦点を当てた筋書き、音楽、美術なども充実してきたと感じる。
本編も後者に入り、豪華なキャストで固める配役は完璧。アルパチーノ、ジェイミーフォックスはもちろんの事、ジェームズウッズや、デニスクエイドなどの脇役陣も光っている。
特にキャメロンディアスは私の中では今までの役の中で3本の指に入るはまり役だ。
ボウリングフォーコロンバインのチャールトンヘストンやショーガールのエリザベスバークレー等もチョイ役で出ている。
迫力ある映像、徹底したリアリズムは変わらずでアメリカでは「アメフトを扱った映画の中で最も業界の実態にせまったもの」と評価されているらしい。見るものは業界に入り込んだかのような錯覚を楽しむ事も出来る。
華やかな業界の内側を舞台に繰り広げられる豪華キャストの群像劇を見て、ファッション業界がテーマのアルトマンのプレタポルテを思い出してしまった。もちろん作風は全く違うが、ストーンもアルトマンのような熟成されたワインのような作品を作る監督の仲間入りをした。
私は大好きな映画だが、ストーンの傑作中の傑作と差をつけるために星を少なめにした。