宇宙船が未知の惑星エデンに不時着する。惑星に関する情報が殆どなく、拠点となるべき宇宙船も大破した状況でどのように行動すべきか、とりわけエデンの未知の生命体に対してどう対応していくかを、6人の乗組員が議論しつつ、対処していく物語です。
この小説で特筆すべきは、コーディネーター(乗組員の一人)のリーダーシップです。情報もなく、何かをしようとしてもいつも状況が先行してしまう、乗組員の考え方や立場も様々、といった中で、状況を整理し、目的を明確にし、皆の意見を踏まえて方向性を示しています。不確実性の高い状況下でのリーダーシップの1例という視点で読んでも面白いと思います。(なお、砂漠の惑星や大失敗でも同様の人物が登場しますが、リーダーとしてのタイプが異なっているように思います。)
6人の乗組員もそれぞれが魅力的で、テンポのいい会話も読んでいて飽きません。自分の考え方に近い人物に感情移入して読むこともできます。更に、エデンの描写もとても魅力的で目に浮かぶようです。
他の作品と比較しても分かり易いうえ、繰り返し読んでも楽しいレムの中でも最も好きな作品のひとつです。