登録情報
|
しかし、筒井康隆という作家は、火田七瀬というキャラクターが
超能力万能最強無敵ヒロインに祭り上げられ、求められるままに延々と
その続編を書くことを要求され(読者と編集社に、である)、
作中で彼女がその能力を加速させ、ついには死のうが何しようが
再び生き返ってきたり、しまいには神の如くに何でもできちゃう
どっかの安物アニメと五十歩百歩の存在になる前に、自らの手で彼女を
永遠に「火田七瀬」のままで終わらせたのである。
筒井康隆という人は、そういう作家なのだ。
だから別のレビュアーもおっしゃってているように、「七瀬ふたたび」までの
お話を期待しているお方は、読まない方がよいだろう。
それは作品や作家の作風に対する好みだから、「ぜったい読め」と強制した
ところで、ただ一介のレビュアーに過ぎない私にとって、一文の得にも
ならない。
しかし反対に、筒井康隆という作家の底知れない奥深さを知ってみたい人、
断筆宣言にも見られる「へそ曲がり」の一面(笑)を確かめてみたい人や、
「この作家の頭の中って、いったいどうなってるの?」
というワクワクを感じてみたい人には、三部作を通してぜひ、お読みになる
ことをお勧めする。
それを共有できる人がひとりでも増えることは、熱烈な筒井党の私にとって
このうえない悦びだから。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|