文化人類学に限らず、いわゆる文系科目の多くが行っている研究は「質的研究」となるでしょう。
また、それは会社、学校、行政、市民活動などの社会全般にわたって必要とされている知であるはず。
そのことを強く意識した本書は、机上の学問の入門書に留まらない、実践への有用性のある本です。
とかく文系科目を中心とした学術研究は有用性という語を忌避するか距離を取る傾向にありますが、
実際に生活・社会の現場に入り、その質的な意味を掘り起こそうとするのであれば、現場への「恩返し」
としての有用性はもっと肯定的に捉えられて良いはずです。
現場の質的研究への第一歩として、そして著者からの恩返しとして、本書はとても「有用」な本です。
ご一読とともにその実践をオススメします。