爆発的なヒットを記録したジャーニーの代表作。ヴォーカリストにスティーブ・ペリーをヴォーカルを起用してインストゥルメンタル志向からコンテポラリー志向への脱却を図りながらも何処か伸び悩んでいた彼らだが,キーボードにジョナサン・ケインという逸材を得て,このアルバムで一気にブレイクした。
それぞれの事情を抱えて夜行列車に乗り込んだ人々を描いた「Don't Stop Believin'」は,夜の闇を滑るように駆け抜けていく夜行列車を想起させる流れるようなピアノの調べに導かれ,ドラマティックな展開を見せる。続く「Stone In Love」はニール・ショーンのギターを前面に出しながらも絶妙のコーラス・ハーモニーで爽やかに仕上げたR&R。エンディングでのインストルメンタルがカッコいい。そして,大ヒット曲「Who's Crying Now」。美しくも深い悲しみを漂わせるメロディーライン。ソウルフルなスティーブのヴォーカル。ニールの泣きのギター・ソロ。まさに名曲である。この冒頭3曲の出来が実に素晴らしい。アルバムのハイライトとしてはもう1曲。エンディングの「Open Arms」。マライア・キャリーもカバーした美しく慈愛に満ちたメロディーのスローバラードで,サビの部分の雄大さが印象的である。メロディアスな曲の一方で,タイトル曲や「Keep On Runnin'」などへヴィでテンションの高いナンバーも多く,両者のバランスが絶妙でバラエティに富んだ内容となっている。'80年代のロック・シーンを語る上で欠かすことのできない名作の1つである。