著者のジョン・スポールストラは、NBA(全米バスケットボール協会)で観客動員数最下位だったニュージャージー・ネッツを、27球団中チケット収入伸び率1位にまで導いた人物である。本書の魅力は、このスポーツビジネスを通して彼が商品を売るためにとった数々のマーケティング手法を、そのドキュメンタリーのなかで学ぶことができるところにある。
彼の成功は確かに驚異的であるが、そのマーケティング手法はおおかたマーケティングの基本に沿ったもので、際立って目新しいものはないだろう。注目すべきは、与えられたビジネス条件を徹底的に分析し、持てる資源を最大限に生かしたその戦略であり、どんな小さな材料も効果的に利用したことである。とかくマーケティングというと企業は多額の予算を使った大きな戦略をとりたがるものだが、彼は大きな広告をうつよりも、時には顧客それぞれに直接アプローチする方が効果的なことを知っていた。
また彼は「売れる企業」にするために、「投資」や「改革」を阻む財務屋体質の経営者、企業からの脱却を訴え、マーケティングを最優先させる企業の在り方を説く。「ミスにボーナスを出す」「経営が厳しくなったらセールススタッフを増やせ」など一見突飛とも思えるアイデアも登場するが、その根拠には読み手を納得させるだけのものがある。
戦略においても、企業改革においても、人間の心理をついた鋭い状況判断、「変化」を恐れない彼のマーケティング体験からはビジネスマンとして学ぶことが多い。読み進めていくうちに彼のマーケティングにかけるエネルギーが伝わり心地よい充実感に包まれることだろう。(大角智美)
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最も参考になったカスタマーレビュー
18 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
いかにして「基本」を徹底するか,
By 山田晃嗣 (神奈川県横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: エスキモーに氷を売る―魅力のない商品を、いかにセールスするか (単行本)
タイトルも突飛であるし、実際の作者の実績も驚くべきものだ。(作者は最弱プロスポーツチームを最高のチケット売上げにした) その驚異的な実績のベースになったのは、 実は「基本」の徹底だと言うことをこの本は教えてくれる。 この本での作者の主張は主に2つ。 1) 自社製品に少しでも興味を持った既存の顧客を大事にしろ。 2) 売れる/売れないに商品の出来/不出来は関係ない。大事なのは売り方だ。 これらは、マーケティングの教科書なら必ず書いてある「基本」だ。 しかしながら、その「基本」はどの会社でもしっかり出来ているのだろうか? 理屈では判っていても実践されていなことが多いのではないか。 この本で語られる教訓は全て作者の実体験に基づいている。 また、その実体験がプロバスケットボールのチケット販売と言う、 誰でも十分に身近に感じられる事項であることも良い。 あくまで「基本」をベースにしたうえでの 具体的な「突飛なアイデア」が疲労されるのもこの本ならでは。 作者の書く「これをやった結果、こうなった。」と言う成功談が、 非常に生々しく、また納得のいくものとして感じられるのだ。 この種の「成功の実例談」のビジネス書を読んだ場合、 読者はついつい「自分の業界にこれは当てはまらない」と考えがちだ。 この考えを作者は強く否定する。「どんな業界でも必ず当てはまる」と。 実際に私は個人で出来る範囲でこの本の内容を実践し、 それなりの成果を確認することができた。 いわゆる「マーケティング」ではなく、 広い意味での「販売」に携わっている人なら誰でも、 この本からは良い教訓が得られるだろう。お奨めだ。
16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
タイトル◎ 内容△ 翻訳 ?,
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レビュー対象商品: エスキモーに氷を売る―魅力のない商品を、いかにセールスするか (単行本)
ユニークなタイトルに惹かれて手にとった一冊。タイトルから察するとおり、 この本では販促マーケティングを取り上げている。 大きな主張は「ある法則に従って考え方さえ変えられれば、 その道のプロにもモノを売り込むことができる」となろうか…。 つまり、氷には不自由していないエスキモーたちに氷を売るとか、 裏庭に井戸がある人たちにペットボトル飲料水を売るなど、 「魅力がないと思えるものでも売り方次第である」という主張。 「ジャンプスタートマーケティング」と呼ばれる 著者独自の考え方に沿って各々の主張が展開されているのだが、 初版の発行年が2000年7月であることを差し引いても、 内容にとりたてて新鮮さは感じられなかった。 データベースマーケティングや、セグメンテーションやWin-Winの重要性は、 本書以外でもさかんに、さらにより詳細に語られてきたからである。 しかし、「不可能だと思った時点で、プロジェクトは頓挫してしまう」 と強く主張する点は明確で、 イノベーション(革新)がいかに大切かは十分に納得できた。 また、アメリカプロバスケットボールNBAのクラブチーム社長として、 様々な経験から例をあげてマーケティング戦略を説明している点も 現実味があって、評価に値するのではないか。 訳者には大変失礼ではあるが、 翻訳の過程でスムーズであったであろうはずのフレーズが デコボコした日本語に訳されていたために、 作品が非常に読みづらくかつ稚拙に感じられてならなかった。 原文に忠実なのはわかるが、内容がとぎれとぎれに感じられたのは、 とても残念だった。
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
本書の最大の欠点はエスキモーに氷を売る方法が書いてないこと,
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レビュー対象商品: エスキモーに氷を売る―魅力のない商品を、いかにセールスするか (単行本)
私は、本書を見つけたとき、「おもしろい、どうやったらエスキモーに氷をうることができるのだろうか?」を知りたいと思い衝動的にタイトルだけで買いました。 しかし、中身は、全く興味の持てないプロスポーツの経営の話が永遠に続き、結局、最後まで、氷を売る方法を知ることができなかった。 すっかり騙された本だ。
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5つ星のうち 5.0
「我々はスプリングスティーンではない!」
商品を売ることとは。 商品とは。 お客様とは。 マーケティングの世界では、... 続きを読む
投稿日: 2009/1/31 投稿者: いせむし
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