第7章の「エジプトの若者たち」を読むだけでも、本書の価値は極めて高い。
「エジプトの現状は、シュールレアリズムの絵画に似ている。その構成要素を解読するのは難しいのだが
その意味を理解しようとするものの意欲を掻きたてるからである。その絵の中心には暗色で、やすりで
削りとったような線がいくつも描かれており、絵の鑑賞者はそれをいかりや不満、ときには威嚇を描いた
物だと考えるかもしれない」
「その絵の最も目立つ、不気味なイメージを伝えている線は、4500万人にも達する、エジプトの歴史において
最大の集団を形成している、ティーンエイジャーを含む35歳以下の若者たちである」
エジプトの人口は80471879人(2010年推計)で、近年急速に増大し続けている。
若年層が非常に多く(35歳以下の若者は41%である)、エジプトだけにピラミッド型の人口構成をしている。
若年層は増加傾向にある一方、経済はそれほど拡大していないため、若者の失業が深刻な問題となっており、
2011年エジプト騒乱の原因のひとつともなった。年齢の中央値は24歳である。
しかし若い国というのは成長の原動力も同じように持ち合わせていると考えることができる。
エジプトは世界最古の歴史を持つ国の一つでありながら老大国では決してないのである。
対して、日本の人口は128,056,026人(国勢調査 2010年10月1日、速報値)。
2007年には超高齢社会(65歳以上の人口割合が21%以上)となった。