まずは編・著者3人が討論形式で経済論壇の主要テーマと問題点をあぶり出す。不況脱却を巡る対立軸は、リフレ派(リフレーション=統制インフレ政策推進派)と構造改革派に分かれている。しかしそこには本質論に迫る論者もいれば、「世間知(世間ではもっともらしく語られるが経済学の基本とはかけ離れた論)」を流布する“戦犯”も多いと主張。メディアで人気の論者を名指しして糾弾する。その時々の時流に合わせて持論を翻す論者、具体例を示さず漠然と「日本の悪しき構造」を語る論者、もたれ合いの関係で日銀を批判できない論者らについては、特に厳しく追及する。
第2章では、木村剛著『日本資本主義の哲学』、斎藤精一郎著『2003年日本経済 非常事態宣言』など経済書31冊を取り上げて解説、批評する。
(日経ビジネス 2003/11/24 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
登録情報
|
私はたいへん楽しんで本書を読んだが、いろいろ議論を呼ぶことではあろうし、本書で取り上げられ批評の対象になった先生(?)達はそれこそ機嫌はよくなかろう。反論・反批判がそもそもでてくるか楽しみなところであるが、いわゆる「構造改革」的な人たちは確たる基盤と理論・理屈をもたないからこその構造改革派であるという逆説的な立場なので、反論が出てくるにしてもどのような内容なのかどうかが大変楽!!しみだし、見ものである。
刺激に満ちており楽しんだが、それに加えこの100年ぐらいの経済論争もよく整理されており、いま混沌(むしろ先生たちがだが)しているこの時期、立場はともかく読んでみて決して損はない。少なくとも私は得るところ大であった。
あなたがこの本の主流派(そしてアメリカの主流派)であるリフレ政策を支持する、しないに関わらず、ある人の主張が経済学に基づく議論なのか/そうでないのか、経済学には基づいているが正しくないとすればそれはどの点で間違っているかがわかる。
例えば著名なエコノミスト・教授では植草、リチャード・クー、小野善康は、現在の不況が総需要の不足であるという診断を下している点ではリフレ派とかわらない。ただ、その処方箋として彼らは財政政策に重きをおくが、リフレ派は金融政策の方が有効であるとする点は異なっている。
第2部の各書評でも、全体としてリフレ政策を支持しないエコノミスト・教授の本であっても、どの点が支持でき、どの点が支持できないかを明確にしている。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|