新聞・テレビなどで馴染みのある40人のエコノミストを挙げ、80年代のバブルとその崩壊、90年代からの長期不況、短命に終わったIT(情報技術)バブル、さらに現在の構造改革にいかなる予測を提示してきたのかを子細に検証する。80年代バブルの崩壊前夜からその直後に至っても、相変わらず安泰を声高に叫ぶ著名エコノミストが多かったこと、崩壊が確かだと分かると手のひらを返すように批判に回ったことなどを、種々の記録から拾い上げて示す。
現在の構造改革の是非論についても、まずはIT革命がどう論じられたのかを検証せよと言う。「ただ単にブームに乗っただけのエコノミストたちの『煽り』が小・零細企業の破綻劇に関係していたと考えると、心穏やかではいられなくなる」と警告している。
(日経ビジネス 2004/02/23 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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経済問題が天下国家の問題である以上、その論者は政治家と同じように言いたい放題ではなく責任感に裏付けられた発言をすべきである。ところが本書に登場する群盲の少なからざる人はただの、それも驚くべきオポチュニストである。(ことによったらこれこそがバブルの原因ではないか。)彼らは総じて「知らないことを知らない」と答えるだけの能力も謙虚さも持っていない。それだけの能力を身につければ少なくとも彼らのもたらす災厄は大幅に減るだろうに。
各章はバブル、財政出動、金融政策、構造改革、IT革命、不良債権、インフレ・ターゲットなどのトピカルな問題から成っている。これを縦糸とすれば最終章「エコノミストの採点表」は横糸と念が入っている。槍玉に上がった諸先生は一言なからざるべからずである。800字以内で一言ずつ述べてほしい。
さて100点満点で最低点が56点という著者の採点は意外に甘い。一人も落第生がいないのは責任とリスクを負った著者にたいする風当りがすでに相当激しいからだと想像される。御用とお急ぎ、健忘症のビジネスマン必読の書と言って過言ではない。
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