内容(「BOOK」データベースより)
テレーザはやおら両目を著しくしばたかせながら、背中を後ろに反らしたり、首をくねらせたりし始めた。蛇が鎌首をもたげているような異様な動きだった。上から糸で引っ張られるように、身体が椅子の背にそって上がってゆく。そのたびに、神父は勢いよく息を吹きかけたり、聖水の滴をかけたりする。聖堂を満たしていた神々しい祈りの声は、やがて動揺と混乱をもたらすテレーザの狂おしい叫びに打ち消されてゆく。「…イレ・テ・エクスクルディテ・クイ・ティーヴィ・エト・アンゲリス・トゥイス・プレパラヴィト・エテルナム・ゲヘナム…」主は汝を追い払い、主は汝と汝の天使のために、永遠の炎をつくりたもうた。その口から鋭き剣が出て、主は炎によって、生きける者と死せる者、時を裁くであろう。アーメン…21世紀国際ノンフィクション大賞優秀作。
内容(「MARC」データベースより)
カトリック司教に任命される実在する聖職、「公式エクソシスト」。ヴァティカンの依頼で極秘に資産家、貴族などを除霊したエクソシストに取材し、その儀式、社会的意味を描く。21世紀国際ノンフィクション大賞優秀作。
出版社からのコメント
エクソシストは本当に生きていた。その人物カンディド神父を追って、イタリアで社会学者、民俗学者、司祭に取材を重ねた筆者は、遂に「除霊」の現場に立ち合うことに成功する。現代人の心の深層をさぐる問題作。