2012年にカシオの本体辞書、および追加コンテンツが見直しになり、本CDに収録されている
クラウン独和辞典から
アクセス独和辞典 第3版に変更になった。
ベースとなった紙の辞書で比較する限り、アクセス独和よりはクラウン独和の方が情報の密度がはるかに高いように見える。見出し語数はアクセス独和の方が多いことにはなっているが、紙面の記述密度を見ると「本当にクラウンより2割も多いのだろうか」とも思えてしまう。
私が大学の第2外国語でドイツ語を学んだ頃に買った「シンチンゲル」、「木村・相良」、小学館「独和大辞典」を含め、数冊の独和辞典を所有しているが、初学者向け・ドイツ語を専門としない人向けとしては「クラウン独和」と
プログレッシブ独和辞典が引きやすく、使いやすいと思う。この2冊は近年大幅な進歩を遂げた「学習用英和辞典」に迫る引きやすさ、学習者への配慮が感じられる。
「独和辞典」としての出来の良さに加え、カシオのモノクロ画面の電子辞書用追加コンテンツとしてこのCDは貴重なものである。現行の
カシオ計算機 EX-word電子辞書追加コンテンツ XS-SS02 XS-SS02はカラー液晶のAシリーズ以降の機種しか対応していない。「あとからコンテンツを追加できる」のもカシオの電子辞書の他社に対するアドバンテージであったはずで、特に、ドイツ語コンテンツを追加するようなユーザーにとって、この拡張性は極めて重要な要素である。他の言語、例えばフランス語コンテンツはモノクロ液晶対応のままプチロワイヤル仏和を追加するなど、モノクロ液晶機種用としても魅力的なコンテンツにグレードアップされていることを考えると、ドイツ語コンテンツの(ある意味で決定的な)「退化」は残念である。
電子辞書コンテンツとしては
・例文が常に表示された状態で、基本語などは目的の語義に到達しにくい
・クラウン独和の売りである(基本語の)「ここがポイント」から、詳細な説明へのリンクがない
・(英和辞書などにある)スペルチェック機能がない
など、改善して欲しい点は多数あるものの、現行の追加コンテンツの「アクセス独和」より好みの辞書である「クラウン独和」が搭載されていることから、評価は甘めの5つ星とした。「アクセス」との比較をしなければ、紙の辞書としての評価は4つ星〜5つ星、電子辞書コンテンツとしては4つ星が妥当かもしれない。
ドイツ語などの辞書としてみると、カラー化よりも「辞書そのものとしての実力、情報量」の方がはるかに重要ではないだろうか?
個人的には電子辞書本体、追加コンテンツともにアクセス独和ではなく、クラウン独和に戻して欲しいと思う。