原書は18世紀の英語で書かれており
訳者はその雰囲気を如何に日本語で表現するか?
ここに大変に苦慮した、旨があとがきに書いてあります。
あえての古い言い回しや読み仮名、当て字の奇っ怪な固有名詞などを
多用した文章は、中々に雰囲気が出ているのではないでしょうか。
この日本語版は、作者であるE・Rエディスンと訳者・山崎氏の
共著と言ってもいいと思います。
内容は、水星を舞台にした架空世界(中世っぽい感じ)における
三国志的な大河ドラマです。
打ち物とっては水星一のブランドック・ダーハ卿や
裏切りの星の下に生まれた、哀しき軍師・グロ卿、
大魔法使いにして悪の権化・ゴライス十二世
古武士コオランド、傲岸不遜な美男武将コリニウスなど
魅力的な登場人物がワンサカでます。
(なんか魅力的なのは敵方武将ばかりだな・・・)
問題は、導入部にわけの分からん狂言回しが出てきて
これのくだりが結構つらいこと。
しかし、作者もすぐにこの狂言回しの存在を忘れ
すぐにいなくなり、以後物語には登場してこなくなるので
最初の20Pさえ我慢して読めば面白くなります。
冒頭に述べた理由で、文章はあえて難解な言い回しを多用しているので
読み手を選ぶかも。個人的には好きです。