登録情報
|
「人工降着円盤」から膨大なエネルギーを取り出し、それを元にして人類が太陽系に進出した未来、というバックグランドは緻密に構築されていると思うし、収録されているそれぞれの短編の中で、そうした設定はたしかに効果的に利用されているのだけれど、年代記風に配列された、異なる時代を舞台にするそれぞれの物語が、ときにミステリ風の「謎解き」をメインとしていたり(ウロボロスの波動)、火星政府の要人を暗殺しようとする側とそれを阻止しようとする側を交互に描くスパイ・スリラー風の作品であったり(ヒドラの氷結)して、まずもって「小説として」バツグンに面白いのだ。
もちろん、作中のAADDの組織形態ユニークさなど、SFとしての仕掛けや大技、小技は随所に散りばめられてはいるのだけれど、そうした細かい部分をすっとばして読んでも、かなり楽しめる出来となっている。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|