楳図かずお版「ウルトラマン(66年)」が、久しぶりに復刻されました。文庫化は初めてとのことです。上巻では、全7編中の4編を収録しています。
今までの「楳図かずお画業55th〜」シリーズとは仕様が異なり、扉絵は1編に1枚だけで、当時のイラスト等を掲載したオマケのページもありません。これなら、「オリジナル版」の表記は外したほうが良かったと思います。
連載はテレビ放映に先行して始まってるのですが、当初は第1話のパイロットフィルムを見ただけで、細部については想像で描くしかなかったらしいです。編集部からの注文は「ウルトラマンを最初に出してくれないと困る」という事だけだったそうで、かなり自由に描かれています。テレビ番組の漫画化で、ストーリーもあくまで少年向け怪獣モノの枠の中とはいえ、楳図先生の個性が随所に発揮された作品に仕上がってると思います。
「バルタン星人の巻」が、テンションが高くて凄く面白かったです。読んでると、子供の頃のようにワクワクしてきます。バルタン星人が血管の張り巡らされた羽をバッと広げて飛行する姿がカッコイイ。また楳図版バルタン星人は、ハサミの内側に鋭い歯のようなものを出して武器にする事も出来ます。まあ他のエピソードは、バルタンや下巻収録作と比べるとシンプルな感じはしますが。
絵柄は漫画的だが(「半魚人」辺りの絵です)要所では描き込まれており、特に怪獣の絵は細かく陰影がつけられ、非常にリアル。見せ場であるウルトラマンと怪獣の対決シーンも、迫力十分です。
「バルタン星人の巻(約146頁)」
「なぞの恐竜基地の巻(約129頁)」
「二次元怪獣ガヴァドンの巻(約32頁)」
「高原龍ヒドラの巻(約32頁)」