飯島敏弘監督はバルタン星人の生みの親であり、これまで幾度かの演出をされてきたが、本作
「ようこそ地球へ」はその総決算であり、とても良質なジュブナイルとして仕上がりました。
ウルトラマンメビウスでファントン星人がテッペイに伝えた宇宙語がありましたよね。
「きみ、ぼく、ともだち」キエテ コシ キレキレテ
これはウルトラマン「侵略者を撃て」でイデ隊員がバルタンに話しかけた言葉が原典です。
カスタマーレビューを書かれた斉藤守彦さんのご指摘の通り、本作は本来、戦争で不幸な境遇となってしまったバルタン星人たちを通じて、経済優先の宇宙進出の先にある物への、文字通り警鐘です。バルタンにとっても地球のひとにとってもタイニーと子供たちの銅鐸の音がかもしだす、たおやかさこそ、光線や超科学より深く深く沁みるのです。
キエテ コシ キレキレテ。つとむ君とタイニーの友情こそ飯島監督の語りたかったバルタン
星人の姿に他ならならないと思いました。ばるるー。
ウルトラマンマックスは第一期ウルトラのディレクターが参加した最後のシリーズとなるかも知れません。
今回脚本を担当した千束北男氏(飯島敏宏のPN)が劇中で、桜井弘子さん演ずるヨシナガ教授のセリフが心に残りました。
「それぞれの惑星がそれぞれの平和を保つ。それが平和、宇宙の正義・・・かな。」
この言葉をこの番組を見た子供や誰かの心に届くと良いと思います。膝をつくダーク・バルタンの姿が忘れていたことを思い出したことで、修羅から救われた青年バルタンの姿も印象的でした。慟哭する彼のマックスへの問いかけも忘れてはならない言葉です。
これは私見ですが「大怪獣バトルウルトラ銀河伝説」のようにビジュアルに新機軸を打ち出し新たな映像作品を作り出す気概は良しと思っています。
ですが本来のウルトラシリーズは最強の力を倒すのは強さではできないということを伝える話「ようこそ地球へ」や「第三番惑星の奇跡」のような作品にこそあると私は思います。ウルトマンマックスには本編未使用の挿入歌「ウルトラの奇跡」という曲があります。この歌に唄われるように、これからも子供たちに、多くの子供達の心にに届く作品を作ってくれるようにと願っています。