前作の「ウルトラ銀河伝説」はCG、ワイヤーアクションを駆使したヒーローものとして新鮮な映像や近年作品の典型的な道徳的メッセージを排したスピーディーでシンプルなバトルものに特化させたお陰で、結構大人が観てもイケルなぁ〜と思った作品でした。
ハードというかなんというか、光の国でのベリアルの圧倒的パワー、ゼロとレオの修行シーン、色々と今までのスタッフとは育ちの違う(笑)人たちがやってんだな、て感じでその少し「尖った感じ」が子供達に若干背伸びできる経験を与えられる感じで個人的にはお気に入りでした。
所々「うーん」といった所はありますが、それでも作品が実に活き活きと元気で☆4つは絶対あげられる!といった感じで。
それを経ての続編、今作です。
またスタッフが若干変わり、描き方としては前作の路線とそれまでの「所謂ウルトラシリーズ」の要素をハイブリッドしたようなテイストになってました。
気になった所を先に言ってしまうと、やっぱりそのメッセージが悪い意味で子供向けというか、前のように少し緩くなったかな、という印象を受けました。
近作の大事な所はなんでも言葉で言ってしまう悪い部分が少し戻っていて、時間の都合キャラの掘り下げも最低限なのでどうしても薄っぺらく見えてしまったのは残念です(前作だと画とキャラクターの行動で伝える、という演出が多々ありそれが非常に気持ちよかったのですが・・・)
またそのメッセージも前述のように典型的というか、現実に反映させた時に理想的すぎる、というのも感じました。
今作と同じ2010年には傑作「ヒックとドラゴン」が公開されましたが、あちらはラストで非常にショッキングな展開が待っています。
でもその手痛い部分を逃げずに描いているからこそ、3Dチケット価格の高騰でイマイチだった動員も口コミで子供にも大人にも歓迎されヒットに繋がりました。
全編通してそういった現実味を描けという訳ではもちろんありません。ただ、全体のなかにピリッとした部分が加われば子供に見せる映画として、これ以上ないものになるんではないでしょうか。
でも細かいものを除き大きな不満と言えばそのくらいで、全体としては前作同様エネルギー満タンな元気溢れる映画で、キャラクターも増えた分エンターテイメント性の高い娯楽作になっていたのは素直に楽しみました。
世界観的にも広がりを見せ、多次元宇宙「マルチバース」なんてかなり幻想的な映像でお見事!といった所でした。
スケール的にはイイ意味で邦画的じゃなく、そういった意味では貧弱だった実写版「ヤマト」よりよぽど秀逸です。終盤やりすぎのきらいはありますが(笑
時間の都合セット撮影とCG処理したパートとの差が激しい所はもう少しどうにかして欲しかったですが(少しなんですけどね)、なかなか熱い映像もてんこ盛りでかなり気合いで仕上げたんだなというのが伝わってきます。
ウルトラに興味の無かった親子や子供にアプローチ出来るシリーズとして再生した前作からのこのシリーズ。
仮面ライダーなどに代表される等身大ヒーローの魅力とは違うそれとして、またテレビ放送を失った分映画らしい豪華さを手に入れたこの新生ウルトラシリーズ2作、オススメです!
(ただ円谷さん、テレビ放送無いんですから今年の続編は宣伝頑張ってくださいよ!!(笑))