まず初めに、書籍販売情報です。
アマゾンでは新品がないとなっているようですが、書店では、
「2009年7月9日、第9刷発行」が棚に並んでいて入手できると思います。
私は、アマゾンで買って2回読んだあと、将来に渡って繰り返し読みたい
と思って(繰り返し読むに値する本だと思って)、もう1冊をこの夏ころ
書店店頭で買いました。
たぶん、まだ店頭では販売していると思いますので、読みたいと思う方は
(大型店に)足を運んだらいかがでしょうか(書店にない場合はお許しを)。
さて、湯田豊先生の「ウパニシャッド(大東出版社)」を読むと、とても難解
なところが多く、何かよい解説書がほしいと考えるのは私だけではないと思います。
(訳註はありますが)
また、中村元先生の「ウパニシャッドの思想 (中村元選集、 春秋社)」は、
解説も豊富で懇切丁寧なのですが、自らウパニシャッドの境地を体得していたと
思われるシャンカラとは解説の視点が異なります。
その意味で、ウパデーシャ・サーハスリーは、多くのウパニシャッドを
引用して論点を整理しており、ウパニシャッドに対する理解を進めるための
一助となる書籍といえます。
ただ、シャンカラが持論を展開するためにウパニシャッドから都合の良い
ところを集めてきたと言われればそれまでかもしれませんが、「なるほど
そのような解釈ができるのか」といった”気づき”の方が大きいと思われます。
それと、シャンカラの説く”解脱に必要なこととその根拠”については、
ウパニシャッドを離れ、ヨーガ・スートラなどを読む際にも役に立つでしょう。
内容の濃さににもかかわらず安価な文庫本ですから、”輪廻からの解脱”や
古代インド思想に関心のある方には、一読をお勧めしたいと思います。