「我が子の就活にどう関わるべきか」という副題通り、この本は、就活生(あるいはその予備軍)の子を持つ親にとって、効果的な“指針”となる本です。
「親としてだけでなく、社会人の先輩として、就職活動の渦中に置かれている子に対して、適切なサポートをしたいけれど、何を言ってあげたら、何をしてあげたらいいか分からない」──そうした悩みを抱えている親御さんは多いのではないでしょうか。社会は常に変動しており、親御さん自身が経験してきた就職活動や社会生活の環境と、現在の就活生を取り巻く状況は、あまりにも様変わりしてしまっているので、そうした悩みを持つのも無理はありません。善かれと思って掛けた言葉で、彼ら(彼女ら)を余計に混乱させてしまったり、呆れさせてしまったり、足を引っ張ってしまったり、という失敗を、既にしてしまっている方々も少なくないと思います。
そんな親御さん達に、救いの手を差しのべてくれるのが、この本『ウチの子 内定まだなんです』です。人材育成や就職支援などの分野で豊富な経験を持つ園田雅江氏と、マーケティングやブランド・コンサルのスペシャリストである佐藤訓氏が、様々な事例やデータを紹介しながら、就職活動に臨む際の(親にとっての)ポイントを詳しく解説してくれています。
但し、この本を読む親御さんにも、ある種の「覚悟」や「努力」が必要です。様々なデータを読み解く力はもとより、正解不正解が特に書かれていないエピソードから“我が家なりの方針”を導き出す力、そして長丁場の就職活動を最後までしっかりと支え続けてあげられる精神力、それらを持たずにこの本を読んでも、読んだことで安心してしまうか、論旨を理解できずに余計に不安になるか、いずれにしても就職活動で成功を収めることはできないでしょう。
少しハードルは高いです。しかし、我が子が頑張っているのですから、親御さんも「共に学び、共に闘う」という意識を持って、この本を読まれることをお薦めします。そうした覚悟や努力を背後から支えてくれるパワーを、この本から感じます。