仕事柄(建築設計事務所)、お客さんと住宅ローンの話をする機会が
多いのですが、これまで「参考になるいい本はありませんか」と
聞かれても、なかなかコレというものを教えてあげることができません
でした。
でも、今後はこの本をおすすめしようと思っています。
本書は、新しい家を買おうとしているウサギとカメが、
「最高の住宅ローン」を選んでいく過程を物語形式で描いています。
カバーの人形といい、小説形式の構成といい、つくりはやわらかいの
ですが、内容は意外と硬派で、ローン選びのツボをしっかりと押さえて
いるところに好感が持てました。
たとえば、
・住宅販売会社や銀行のローン担当者のセールストークには裏がある
・銀行が変動金利のローンをすすめたがるのはなぜか
・繰上返済にやっきになると老後の生活が不安定になることもある
など、住宅ローンの負の部分をきちんと押さえつつ、着実なライフ
プランを構築するためのノウハウを、かなり噛み砕いて解説してあります。
個人的には、いまの金利ならフラット35で借りるのがベターだろうと
思っていますが、本書も基本的には私と同じスタンスのようです。
「金利は当面上がらないだろう」という予測のもとに変動金利のローンを
組む人がいますが、その危険性は、「想定外」という言葉の無意味さが
身につまされる今となっては、より強く実感されることでしょう。
家は大きな買い物ですから、住宅ローンについてもいろいろ調べて
おきたいものです。いくつか本を読むのなら、まず最初に本書を
読んでおくと住宅ローンを借りるまでのおおまかな流れがつかめて、
ほかの本の内容もより理解しやすくなるのではないでしょうか。