あの綿密な美しい映像をもう一度、そして高画質で味わいたいと心待ちにしていた作品。
ひとつのパッケージとして一切の説明が不要とも思える、隙のない出来。
劇場でも本編開始前に上映された、短編『マジシャン・プレスト』。
これだけでも見応えのある完成度の高い作品だが、その共有空間を和やかに温める演出は流石。
広大な宇宙空間のロングショットから、徐々にスペース・デブリ(宇宙ゴミ)が取り巻く地球に近づき、無人の地表へと移ってゆくシークエンスには目を見張る。
「日曜日には晴着で」(ハロー・ドーリー)のアナログ的な音楽をバックに、唖然とする程のゴミの山の中、独りひたすら仕事をするロボット・ウォーリーの姿が現れる。
ほとんど言葉がない故、話す事ができない赤子が、大人の仕草や表情を真似してコミュニケーションをとる様に、観る側がウォーリーの動き・表情ひとつに驚くほど同調してしまう。
物体の余りにも細かな描写は圧巻。
CGアニメーションでありながら、その汚れひとつに700年の歳月を感じさせる説得力。
強い太陽光の照りは、無人と化した地球の大気状態までを無言で感じさせる。
ロボットの表面への写り込み等も見事で、実写映像と見紛う。
英語・日本語共にロスレスのDTS-HD6.1chで収録。
このサウンドが素晴らしく臨場感があり、一つ一つの音が粒立ち実に効果的。
言語のやりとりではなく、感覚的な物が全てとゆう中で、これが非常にリアリティーを以って入ってくる。
Blu-ray『カーズ』、『レミーのおいしいレストラン』同様、日本語吹き替えを選択すると、新聞や標識など、本編中の様々な文字も日本語に変わるこだわりの仕様。
メッセージ性というのではなく、ただただその純粋な世界観が印象に残る。