イラク戦争における最も深刻な被害は、米軍による水供給源の攻撃によってもたらされていると指摘する。砂漠の国にとって、上下水道を寸断されるという事態は、汚染水摂取や疫病の蔓延などによって、終戦後にこそ被害が拡大することを意味する。子供を中心に数十万人の命を奪っていくという試算もある。さらにこれらに対する報復として、欧米各地で水源地に対するテロ活動が活発化する危険性が増しているとも説く。地球環境の視点から見ても、人口爆発、地球温暖化、水質汚染が招く「ウォーター・ストレス」が加速度的に増加していると憂える。
日本が肉や穀物生産に用いる「間接水」の輸入大国であることはほとんど知られていない。輸出国が突然課金政策を取り始めたら、日本経済にとって大きなダメージとなるであろうと予測する。そのほか、欧米で起きている企業間の利権争いや水道事業民営化の動きなどをリポートする。
(日経ビジネス 2003/12/22 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
水問題への入門書に最適,
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レビュー対象商品: ウォーター・マネー (Kobunsha paperbacks (024)) (単行本)
世界各地で起きている「水」に関するトラブル、紛争、今後起こりうる問題、その対策を一通り取り上げています。 特にアメリカによるイラク統治失敗の原因の一つとして「水問題」を取り上げた点には 目が覚める思いがしました。 残念ながら書物のページ数、また取り上げる問題が多岐にわたっているため、一つ一つの事例に関する説明はどうしても表層的になってしまっていることは否めません。 ただ、「水」問題を今まで考えたことのない人には非常に良い書籍です。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
オイルの次は水!,
By アイス (東京都港区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ウォーター・マネー (Kobunsha paperbacks (024)) (単行本)
オイルの次は水だと感じて水に関する本を読み始めた。本書は、黄河の渇水・アメリカの5大湖の水位低下等の環境問題のみならず、水をめぐる紛争、ミネラルウォーター事情、水道の民営化と政治家との癒着等さまざまな話題をカバーしており、前提知識がなくても楽しく読める。 1995年、イスマイル元世界銀行副総裁は「20世紀は石油をめぐる戦争の時代だった。だが、21世紀は水をめぐる戦争の時代になるだろう。」とコメントしている。多数の国を通過する国際河川が流れる地域では、川上にある国の外交的は力は強力だ。世界の人口が増え途上国の経済成長が続く状況と併せて考えると、上のイスマイルさんの発言にも頷ける。周囲を海に囲まれた日本に住んでいると気づかない視点だ。 水をめぐる話題には、環境破壊・紛争・癒着と暗いものが多いが、日本の持つ水関連の技術には唯一明るさを感じた。やはり日本は技術立国。21世紀、水の時代にも技術面で世界をリードしていってほしいと思った。
11 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
水の重要性を再認識させられます,
By カスタマー
レビュー対象商品: ウォーター・マネー (Kobunsha paperbacks (024)) (単行本)
水と空気はただ(無料)というような感覚で、生活していると足元をすくわれる思いにさせられる1冊です。また、日本の技術はまだまだ衰えていないと実感させられます。
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