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また、世界的には水は偏在している。この点、石油と同様である。米国中西部の穀倉地帯では農業用の地下水が減少している。中国では北部での水不足を補うため、幅50メートル、長さ約1,500メートルの運河(「南水北調」)を建設中である。仏ヴェリア(旧ヴィヴェンディ)は日本での事業展開を模索中である。
日本の年間降雨量は1,700ミリ。これは世界的には非常に恵まれている。日本は石油では偏在の不利益を被っているが、水についてはその偏在の利益を得ていると言える。
本書はこういった世界的な規模の問題を活写して余りある。数十年前はこういう書籍は翻訳ものが多かったのではないかと思う。著者はあとがきで取材先に取材を断られることも多かったという。著者の取材力、構想力に敬意を表する。文句なく星5つ。
穀物を家畜に育てる分を食料が不足している地域にまわせば何億人が救われる、という話しはきいたことがあるが、水でも同様の事がいえるらしい。牛丼1杯、水2トンがその端的な例だ。牛丼になる牛を育てるために、飼料や牛にかかる水は2トン。
水は誰のものか?
水に関わる人(といえば、すべての人だろうが)が、一度はそれが意味することを考えてみたほうがいい気にさせられた一冊。
ところどころ、主観的な面があり、なんとなく星一つへって4つ。
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