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うさぎが主人公だからといって、ただのかわいらしいファンタジーではありません。主人公・ヘイズルといううさぎの、一生を綴った伝記とも言えるでしょう。
襲い来る捕食動物や人間、わなの脅威、またうさぎ同士の闘争。生き延びるためには、全速力で逃げること。それでも時には、仲間を守るために、激しく戦うこと。暖かい穴の中で語り合う、うさぎの英雄の神話。
舞台はイギリスの田舎なのに、人間の世界とは何かが違う、うさぎの目線の世界。
だけどそこには、人間にとっても大切なものがたくさんあります。
私がとても心に残っているのは、「どこへ」と尋ねてはいけない村(カウスリップの村)で、体も大きく立派で優雅なのに、数も少なくどこか寂しげな村人たちに、ピプキンがいった「11月の木々のようだ」という言葉です。たとえや言い回しなど、細かい言葉一つとっても、本当に秀逸だと思います。
子供にはもちろん。大人にももちろん。ぜひ読んでいただきたいです。
先日買いなおして再度読んでみたところ、やはり同じ感動でしばらく
いっぱいになりました。
上巻だけで、すでにひと段落したような感じがするかもしれませんが、
実は下巻に本当の冒険が待っています。
穴うさぎという、日本人にはあまりぴんとこないけれど英国では
ごくごく普通の動物を通じて、私たちも同じ動物であり、共存している
ことも再認識させてくれました。
「生きる」とは?という問いを与え続けてくれる一冊です。
若いうさぎ達が、村の危機を察知して逃げ出し、新しい村を築くまでの冒険
物語です。物語に出てくるうさぎ達はそれぞれ得意な分野を持っていて、いざという時にそれぞれの個性を活かして仲間同士で助け合います。しかも、
うさぎとしては画期的なことを考え付いて、それを成し遂げて行くのです。
痛快です。なにしろ、カモメまで味方につけてしまうのですから。
それに、何と言っても、可愛い。名前も、ほとんどのうさぎに植物の名前がついています。タンポポ(ダンデリオン)という名前の正直者のうさぎが
矢のようなスピードで草原を駆け抜けていくところを想像するだけでも微笑ま
しいと思いませんか?(彼は主役ではありませんが。)
実際には、うさぎ達は危険な目にあったり、厳しい規律に縛られた恐ろしい
うさぎ村(?)に飛び込んでいったりと、暗い場面もあるのですが、
仲間同士は危機に直面するたびに信頼関係を深めていって・・・という話なので
後味は良く、安心して読めます。
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