「がんばらない」「いいかげんがいい」など鎌田先生の本は何冊も読みました。有名人との交友などに多くのページを割く本もあり、最近はイマイチと感じてたのですが、ウエットな資本主義は久しぶりに読み応えがありました。赤字病院の再建やボランティアなど地道な活動に基づいて、独自の資本主義論を展開しています。もちろん、「本当に大切なのはお金ではない」といった陳腐な提言ではありません。市場経済を認めたうえで、その欠陥をカバーするのは人々の意識と行動であることを説いています。自分はしっかり稼いでいるので、余裕資金で応援する自動車会社の車を買った。そんなお金が巡り巡って社会や経済を良い方向に導くという鎌田さんの提言はうなずけるものがあります。経済の専門家でないことを自覚しつつ、好きに書かせてもらいますという姿勢もグッドです。