この本は投資リポートの形を借りた日本政府に対する告発の書である。
首相は在任中、ひたすら財務省の利権拡大と、米国への利益供与のために働いた。多くの日本資産が米国の手に落ちていったが、日本に残る最後の宝の山が、郵政公社の340兆円にのぼる資産であった。
官僚主権の日本にあって、政権の権力基盤は、財務省、検察庁、警察庁、であった。
現在の日本では、財務省主導により、広告代理店を活用した、メディアやネットによる世論操作が行われている。また警察、検察をフルに活用し、抵抗する者を次々に逮捕し起訴してきた。有司専制による政治が行われている。
役所でもっとも評価される仕事は天下り先の創出だという。天下り制度を撤廃し、77の特殊法人、2600の公益法人を整理しなければ、現在の有司専制がなくなることはない。入り口の郵政公社資産をどうこうしたところで、出口にあたるこれらの法人が無くならない限り、ブラックホールのように金を吸い込み続け、真の改革である「小さな政府」の実現には至らないからだ。
郵政民営化は米国の年次改革要望書により指示されたものである。郵政公社のみならず、株式を公開する全ての日本企業に対して、外国資本による日本占領政策が進められている。
今後、実行に移されるであろう、サラリーマン増税、所得税増税、消費税増税に対して国民はどう反応するべきであろうか。現在の日本は「がんばった人が報われる社会」であり、低所得に甘んじている人や、年間3万人の自殺者、20万件の自己破産者、事実上10%に及ぶ失業率は、全て頑張らなかった人達だから仕方ないとするのだろうか。所得格差が広がれば、当然、犯罪率は増大し、社会不安は大きくなる。
日本を司る人達の中に、未だ日本の良心を宿している人が居ることを信じたい。