リズムの多様さはもちろんのこと、言語はフランス語、クレオール、英語、スペイン語が入り乱れ、参加ミュージシャンのルーツはジャマイカ、ハイチ、トリニダードトバゴ、フランス、アフリカにまで及び、多様な印象を受ける。しかし、この作品が映し出す情景に共通した魅力はいずれも、他のブラックカルチャー同様、列強の植民地化と三角貿易による黒人奴隷の強制移住と言う歴史の暗部が生んだ反発エネルギーの賜物であることに尽きる。個人的にこのアルバムの印象を代表すると思う曲は、カーニヴァルの様子を歌い込んだという9曲目の「Fistibal-Festival」。カリビアンカルチャーあるいはフランス語ラップの良さを理解できる人には絶対お勧めの作品。国内盤だが解説に歌詞は書いていない(ジャケットにも)。