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117 人中、98人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
IT起業家の金言集、大切な教訓ではあるが話半分で。,
By MM (北海道札幌市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く! (単行本(ソフトカバー))
IT起業家である梅田望夫氏の書。同氏が起業家として成功するうえで教訓となった先人の名言を収載し、自身の解釈をエッセイ風に加えた構成となっている。全体を5つの章に分類し、起業家に必要な精神や、社会性に必要な心得などを述べている。とくに起業家をめざす社会人を対象としているが、誰もが数時間あれば読破可能な内容で、普通の会社員にも有用な教訓が多い。
同氏の『ウェブ進化論』などではIT時代が何をもたらし、どんな知識に基づいて行動すべきかという内容であったのに対し、本書ではITの世界で成功を収めた起業家の金言を、著者の好みで収載しており、前著と比較して主観的な印象が強くなっている。書かれている言葉はIT化に伴う時代の変化を見据えたものも多いが、あたりまえすぎる教訓も多々あって、本書のコピーとなっている『明日からの仕事と生き方が変わる本!』というのにたいしては、話半分でとどめておいたほうがいいと感じた。本書のような内容は、成功した者が述べているので説得力があるように見えてしまうが、後づけで述べているだけである可能性も高いし、ハロー効果に過ぎない可能性も十分。たとえば、『何も考えずにまず始めよう』という考えと『じっくり考えて十分な準備を怠るな』という相反する教訓のどちらを主張する者にも成功者と敗残者は存在する。つまり、誰もが一念発起するためには何か教訓的な金言が後押しして、ある者は成功しある者は敗れ去っているに過ぎなく、このうち成功者だけが持論を展開する権利を与えられるのであって、言葉の内容よりも成功したかどうかという結果論がその重みを決定している可能性もある。現に記載されている教訓どうしが相容れない矛盾する内容であったり、大失敗した某IT企業にあてはまってしまう金言も多く、やみくもに紹介するのではなくもっと厳選した方がいい書になると感じた。本書の金言を心に置いていれば成功すると考えるのではなく、それに十分な資質が先に育っていなければならない。また、金言を学ぶことよりもそれを創造すること、つまり他人が何を言ったかではなく、自分自身が何を主体的に主張するかの方が大切であると理解すべきだ。 『わたしはこれで億万長者になりました』という成功秘話を知って誰もが成功するのであれば苦労はない。前述のように、成功体験に金言を後付けする手法は話半分にとどめておく程度がよいとおもう。もちろん、成功者がそれぞれ何を考えたかという偉人伝としてわりきって読むのであればたいへん面白いし、悪書であることは絶対にない。記載されている言葉にも素晴らしいものもあって、それらを上手く使うことで豊かな精神生活が得られるかもしれない。ただ、本全体の完成度からみた場合、本書を自分の人生をよくしようという目的で買わせられるかというと、そこまでは言い過ぎと感じる。書を売るための戦略が見え隠れするようで、読者の本来の目的と乖離していること、また同氏の他の著作と比較すると客観性や一貫性・合理性に関してやや低調であることから、おもしろい書ではあるが星は3つまで。
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
代筆の限界か・・・,
By
レビュー対象商品: ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く! (単行本(ソフトカバー))
私は梅田ファンだけれど、本書は食い足りなく感じた。内容はある。取り上げられている言葉は、確かに示唆に富んでいる。でも、全体として読後になぜか心に残らない。
おそらく、というか、まず間違いなく、それは本書が口述筆記だからだと思う。梅田本の魅力のひとつは、全体重かけて書いているような重さとコクにあるはず。ところが同じようなことを言っていながら、口述筆記だとやけにさっぱりしてしまうのだ。 本書のライターはベストを尽くしていると思うけど、それでも本人筆にはやはり特別な意味があるのだと再発見。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ITに留まらず、人生の生き方や、仕事に対する考え方等の参考になる「金言集」,
By Ray (東京都渋谷区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く! (単行本(ソフトカバー))
西海岸在住のコンサルタント梅田望夫さんが、いわゆるシリコンバレーのIT周りの有名な金言集を、英語原文と日本語訳の両方で集め、それに独自の解釈をつけたもの。日本の経営者の金言集的な本は結構あるけど、シリコンバレーの金言集は、見たことが無い。しかもそれが原文と日本語訳の両方で一遍に読めてしまうという、本当に本当に貴重な本。
内容は別にITに留まらず、人生の生き方や、仕事に対する考え方等の参考になる、本当に「金言集」。 "Only the Paranoid Survive"という有名な言葉を創ったインテルのアンディ・グローブから、アップルの共同創業者のスティーブ・ウォズニアック、DEC黎明期のゴードン・ベル、グーグルの女性副社長マリッサ・メイヤー、もちろんスティーブ・ジョブスも、蒼々たるメンバーの言葉が並んでいる。 またグーグルに関してはひとつの章が割かれて、詳しく述べられているのも面白い。例えば『「誰かにやれと言われたから」という理由で何かをするな』という社風の話とか、「地頭がいい」「何かを達成した実績がある」、「チームの一員として働くためのコミュニケーション能力」、そして「グーグリネスがあるか」という4つの採用基準の話とか、「へぇー」という感じ。 英語がわからないと「金言」が「金言」である理由がわかりにくいし、ITの歴史や登場人物をある程度知らないと、その言葉の重みがわからないし、また「金言」が全てのビジネスに当てはまるわけではなく、最終的には読者が自分で判断しなくてはならないけど、考えさせるという意味で、学生から社会人まで、IT業界に全く関係ない人にも、お勧めできる良書だと思います。
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