グーグルの登場以来、情報は日々整理、構造化されている。人間はその大きな波の中で、ウェブにどう向き合うべきか、どうやって利用すべきか、という課題にぶち当たる。そのとき、著者2人ならどうするか。読者にネット上での新しい生き方を提示する。
(日経コンピュータ 2007/02/05 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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18 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
Web2.0化する社会への違和,
By 宮里 (豊島区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ウェブ人間論 (新潮新書) (新書)
前半は平野氏が攻勢で梅田氏が守勢、後半になって梅田氏の反撃が始まるが、その拠って立つ論理の脆弱さが目立ってしまう。結果的に本書は、平野氏のウェブ2.0型社会への懐疑と洞察が秀逸と思わせる一方で、梅田氏は著書『ウェブ進化論』で見せたような、グーグル礼賛者の信じきっているからこそできる狂気を含んだ説得力が発揮されずに凡庸な発言に終わっている気がする。残念。ウェブ依存型社会の到来による人間性の変容を平野氏が今後どう追求していくか、『顔のない裸体たち』に次ぐ作品に期待したい。ただWeb2.0礼賛の言説に飽きた人、疑問を感じている人には読んで損はない本だろう。いい意味でバランスを保てるから。そういった意味では『Web2.0が殺すもの』『グーグル・アマゾン化する社会』『低度情報化社会』などもオススメ。
22 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
深掘りしたメッセージを期待する,
By
レビュー対象商品: ウェブ人間論 (新潮新書) (新書)
本書を通じて、次のようなWebの課題の存在を感じることができる。A.社会不満のガス抜き装置としてのWeb、B.匿名問題、C.エコー効果、 D.グーグル八部リスク、E.著作権問題(但し書籍のみ)、その他。 基本的な構図は、平野氏が課題を投げかけ、梅田氏がいなすというもの。 平野氏は、AやBについて本質を突いているのだが、梅田氏がいなした後、 追及していないのが残念だ。 対談形式ゆえの予定調和が働いてしまっているのか、年上の梅田氏を 立てているのか...。 前述の課題は本来根が深いが、さらりと読んでしまうと梅田氏のいなしが この本の回答に見えてしまう。 例えばAの論旨を取り上げてみる。 1.Webは、抑圧された社会において発言しにくい「体制批判や個人攻撃、 その他様々な主張」を可能とするため、個人は不満解消できる。 2.ブログなどで批判を受けても体制側はビクともしない。逆に、Webが 捌け口となり、個人の不満は霧消され、体制改革の行動には至らなくなる。 3.一方、個人に対してのWeb上での攻撃はいわば暴力として表れる。 つまりwebは、権力・体制に対しては体制維持をもたらす不満解消サブシス テムとして働き、その一方、個人に対しては圧倒的暴力をもたらす増幅器 として働く。 更にこれに輪をかけるのが、匿名問題であり、エコー効果(似た意見の人が 集まり、盛り上がってしまう現象。サンスティーン著の本が詳しい。)だ。 これら課題に、事業者そしてユーザーである市民自身が蓋をすると、結果的 に国の統制を招くため、真剣に市民はWebの善悪両面を考える必要がある。 梅田氏はWebの負の側面についての深い議論をかわす。基本的なスタンスは 自己解決だ。課題の存在を知るという点では良書だが、楽観的意見を鵜呑みに させてしまいかねない危うさも本書は併せ持つ。 Web関連の権威である梅田氏にはイノベーティブな部分だけでなく、適切な 運用のための市民への啓蒙を今後期待したい。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
この対談、梅田氏の勝ち,
By XP - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ウェブ人間論 (新潮新書) (新書)
この対談、梅田氏の勝ちと判定した。おもしろい、なるほどと思った箇所をカウントしたところ、梅田氏は16箇所であるのに対し、平野氏は2箇所のみ(ミクシィで女の子との情報を調べる下りとリベラリズムとコミュニタリアリズムの解説部分)であった。 思うに平野氏の発言は、書生っぽくて、ああそうですかという感じがする。梅田氏の発言は、「たかがネット」発言のように意外なところや現実的なところ、キャッチーな表現がおもしろい。 全体として、社会経験の乏しい平野氏が観念論でぶつかるのに対し、社会経験が多少ある梅田氏がそうでもないよとたしなめる構図か。 もっとも、この評価は自分の関心事から出たもので、別の関心事や立場にある人は、別の評価もあるでしょう。
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