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ウェブユーザビリティに関する本には難解なものも多いが、本書は非常にわかりやすい表現で書かれている。本書そのものがユーザビリティを追求して作られたといってもよいほどである。
読みやすさの理由の1つは、そのユニークさにある。「我々製作者はウェブページを『卓越した著作物』だと思っているが、ユーザーから見た場合、これらは『時速100キロで疾走する車の窓から見る看板』というほうが実情に近い」という表現は、制作側がどんなに細かなところに配慮してページを作っても、見る側は斜め読みをしてすぐに別のページへ飛んでいってしまうという実情を的確に表している。制作者側が、インパクトの強い、ぱっと見てわかるページを作るために最大限の努力をしなければならないということをあらためて考えさせられる。
また、本書では箇条書きが多用されている。著者が何らかの結論を述べるとき、理由を必ず箇条書きにし、その解説を数行ずつ加えるという方針を貫いている。見やすいので、結論とその理由がはっきり理解できる。
本書は、ユーザーの立場に立ったウェブユーザビリティについて、制作者側が今まで考えたこともなかったような事実を考えるきっかけとなるに違いない。今までウェブ制作にかかわってきた人も、「ウェブユーザビリティ」という言葉を初めて知った人も、気軽に読み進められるおすすめの1冊である。(上野祥子)
出版社/著者からの内容紹介
◆ウェブデザイナー+デベロッパー必読の書◆
企業のサイト担当者に向けて公開する「リピーターを増やす秘訣」の数々。ユーザビリティの基本的な考え方から、サイトの要であるトップページとナビゲーションデザインまで、豊富な事例を挙げて具体的に解説し、テスティングの実施方法も伝受する。
訳者からのメッセージ
米国のオンライン書店で本書の読者評を読んでいたら、「この本を、マーケティングの連中に読ませたいよぉおー」と、泣き笑いのような悲鳴を上げている読者に遭遇した。デザイナーだった。「テキストを簡潔、かつ読みやすくするのに、こんな方法があったなんて!」と感嘆している読者もいた。この人はユーザビリティの専門家だった。マーケティング関係者からの書き込みもあるかもしれないが、おそらくそれは「よくぞ我々の気持ちを分かってくれた!」とか、「そうかー、この段階では口出ししちゃ、いけないんだな」といったものに違いない。
タイトルが示すとおり、本書が扱っているのはウェブユーザビリティの心得だ。それなのに、立場を超えて幅広い読者に役立つ内容になっているのは、ユーザビリティとは思いやりの心であるとする、筆者のスタンスのためだろう。
ユーザビリティとは、そもそも何だろうか? それは「使いやすい」ということであり、自分以外の誰かの使い勝手を想定するのは、思いやりの心なくしてはできない作業だ。そしてユーザーの身になって考えられるようになるには,2つの方法がある。1つは本書が詳細に方法論を紹介している「ユーザビリティテスト」を行い、実際のユーザーから学んでいく方法。そしてもう一つは、自身のユーザーとしての体験から出発する、という方法だ。
自分というユーザーの行動を分析的に捉えられない状態で、他人の行動を予測し、使い易いサイトを構築しようとするのは、考えてみれば無謀な話だ。本書は第三者である「ユーザー」を対象にしたユーザビリティの問題を語りながら、最終的には一人称のユーザーの再発見に導こうとしているようでもある。そしてそのことが結局、制作チーム内で対立する二人称のユーザー同士が、互いの立場を理解しながら歩み寄る契機ともなって行く。
控えめなユーモアに彩られた、薄くて、読みやすい本ではあるが、筆者が長年の経験から抽出した具体的な方法論の中から、理想的なコミュニケーションのあり方までも、さりげなく垣間見せていくのだから、その人間洞察力の深さには頭が下がる。本書はコンピュータ関連書籍ではあるが、読者の立場によっては、コミュニケーション論にも、ビジネス書にも、デザインの入門書にも哲学書にもなり得る。どのジャンルに分類するかにより、読者の一人称としての資質や立場が明らかになる、珍しい本だと言えるだろう。
企業のサイト担当者に向けて公開する「リピーターを増やす秘訣」の数々。ユーザビリティの基本的な考え方から、サイトの要であるトップページとナビゲーションデザインまで、豊富な事例を挙げて具体的に解説し、テスティングの実施方法も伝受する。
訳者からのメッセージ
米国のオンライン書店で本書の読者評を読んでいたら、「この本を、マーケティングの連中に読ませたいよぉおー」と、泣き笑いのような悲鳴を上げている読者に遭遇した。デザイナーだった。「テキストを簡潔、かつ読みやすくするのに、こんな方法があったなんて!」と感嘆している読者もいた。この人はユーザビリティの専門家だった。マーケティング関係者からの書き込みもあるかもしれないが、おそらくそれは「よくぞ我々の気持ちを分かってくれた!」とか、「そうかー、この段階では口出ししちゃ、いけないんだな」といったものに違いない。
タイトルが示すとおり、本書が扱っているのはウェブユーザビリティの心得だ。それなのに、立場を超えて幅広い読者に役立つ内容になっているのは、ユーザビリティとは思いやりの心であるとする、筆者のスタンスのためだろう。
ユーザビリティとは、そもそも何だろうか? それは「使いやすい」ということであり、自分以外の誰かの使い勝手を想定するのは、思いやりの心なくしてはできない作業だ。そしてユーザーの身になって考えられるようになるには,2つの方法がある。1つは本書が詳細に方法論を紹介している「ユーザビリティテスト」を行い、実際のユーザーから学んでいく方法。そしてもう一つは、自身のユーザーとしての体験から出発する、という方法だ。
自分というユーザーの行動を分析的に捉えられない状態で、他人の行動を予測し、使い易いサイトを構築しようとするのは、考えてみれば無謀な話だ。本書は第三者である「ユーザー」を対象にしたユーザビリティの問題を語りながら、最終的には一人称のユーザーの再発見に導こうとしているようでもある。そしてそのことが結局、制作チーム内で対立する二人称のユーザー同士が、互いの立場を理解しながら歩み寄る契機ともなって行く。
控えめなユーモアに彩られた、薄くて、読みやすい本ではあるが、筆者が長年の経験から抽出した具体的な方法論の中から、理想的なコミュニケーションのあり方までも、さりげなく垣間見せていくのだから、その人間洞察力の深さには頭が下がる。本書はコンピュータ関連書籍ではあるが、読者の立場によっては、コミュニケーション論にも、ビジネス書にも、デザインの入門書にも哲学書にもなり得る。どのジャンルに分類するかにより、読者の一人称としての資質や立場が明らかになる、珍しい本だと言えるだろう。
内容(「BOOK」データベースより)
企業のサイト担当者に向けて公開する「リピーターを増やす秘訣」の数々。ユーザビリティの基本的な考え方から、サイトの要であるトップページとナビゲーションデザインまで、豊富な事例を挙げて具体的に解説し、テスティングの実施方法も伝受する。
内容(「MARC」データベースより)
企業のサイト担当者に向けて公開する「リピーターを増やす秘訣」の数々。ユーザビリティの基本的な考え方から、サイトの要であるトップページとナビゲーションデザインまで、事例を挙げて解説。テスティングの実施方法も伝授。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
クルーグ,スティーブ
ユーザビリティコンサルティング界にこの人ありと信頼され、長年に渡ってアップル、Netscape、AOL、バーンズ&ノーブル、@Homeなどを顧客として活躍する
中野 恵美子
海外で早くからインターネットに接し、帰国後は職業的ウェブウォッチャーとして、日本のネット普及を初期から見守る。英語、ドイツ語の翻訳業務のかたわら、ウェブマガジンMacWIRE Onlineなどに、コンピュータおよびインターネット系の原稿執筆も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ユーザビリティコンサルティング界にこの人ありと信頼され、長年に渡ってアップル、Netscape、AOL、バーンズ&ノーブル、@Homeなどを顧客として活躍する
中野 恵美子
海外で早くからインターネットに接し、帰国後は職業的ウェブウォッチャーとして、日本のネット普及を初期から見守る。英語、ドイツ語の翻訳業務のかたわら、ウェブマガジンMacWIRE Onlineなどに、コンピュータおよびインターネット系の原稿執筆も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)