いきなり、釣りなタイトルですみません。本書は、「ウェブはバカと暇人のもの」でおなじみ、中川淳一郎氏の新刊。著者のTweetによれば「初めてネットに対してポジティブな本書いたぞ」とのことですが、正確には「初めてネットに対して、ポジティブな言い方をしている部分もある本を書いたぞ」が正しいです。
先日も、マーケティング3.0に対するスタンスへの賛否がネットを賑わしていた。”ネットにおける理想と現実”というのがあると思うが、著者のスタンスは、終始一貫して”現実”部分からぶれない。とかくソーシャルメディアに関しては、評判経済としての側面ばかりフューチャーされることが多いが、著者は徹底的に貨幣経済的な側面から個人、法人の活用法を提案している。
◆著者の主張とポイント
1:クリックされない情報は無価値。記事の質が低くても1PVは1PV。クリックされるためのポイントは以下
・取り上げるネタの特徴をつかむ
・見出しの付け方を工夫する
・炎上、裁判沙汰を避ける
・切り口を重視する
・メディアは飽きやすい、という現実を意識する
2:「コバンザメ式」で後追い記事を作ることが重要
一次情報を入手した後に、それに関連した二次情報をすぐに用意することが重要。スクープを取る必要はない。あくまでも、「今流行りのもの の補足情報」を出すことが重要。
3:ネット文脈を理解することが重要
ネット文脈に必要なウケる要素とは、突っ込みどころがある、B級感、意見が鋭い、他人の不幸等いくつかあるが、総括すると「クリックしたく なるもの、広げたくなるもの」であることが重要。
ちなみに、このエントリーのタイトルは、本書内に書いてあったことを参考に「1PVは1PV」の原則に従って、つけてみました。「ダメ、ゼッタイ」は本文中で著者が推薦していたキーワードであり、本気で”読んじゃダメ”と思っているわけではありません。
考えてみれば、書評ブログって典型的な「コバンザメ式」のコンテンツだなと思う。もっと言えば、ソーシャルメディアの上にある情報は、ほとんどがそうなのかもしれない。それでも、そこで多くの人が承認しあい、刺激されたり、ふざけあったり、向上しあったりすることもある。その中で、「コバンザメ式」は、それを効率的に行うことを可能にしてくれる。そう思えば、「コバンザメ」も悪くない。