銀河を二分するルフェールとロアキアがついに激突!互いの国の尖兵として、望まぬ戦いを強いられるウェスタディアら小国の人々。「双星」の一人、アルファーニは苛烈な戦場を生き残るために密かに策をめぐらせる。時を同じくして、ウェスタディア王国の女王ルシリアは大国にいいように振り回される現状に歯がゆい想いを抱いていた。そして抱くひとつの決意。それは、銀河の歴史を揺るがす大きなうねりにつながっていく。
今回も面白かった!気づけばもう七巻になるんですね。早いものです。今回は、戦場ももちろんのことですが、いわば「ボス」の立場にあるロアキアと「主人公」の立場にあるウェスタディアのそれぞれの「王」であるオリアスとルシリアの姿がもうひとつのメインですね。かたや、反逆の英雄として血塗られた覇道を突き進み、かたや、押しつぶされそうになりながらも人々の命を守り抜く平和への道を模索する。そんな二人の姿が描かれています。オリアスのイラストがやっと登場。確かに、文章にあるように優しげな感じですね。ですが、ロアキアの実権を握るべく親や兄に全く容赦しない彼の姿は確かに「黒い死」の名に相応しい。ですが、そんな彼の前に現れた一人の少女が知らずうちに彼の中で大きな存在になっていく様子が見られます。今後、彼女は彼の「支え」となり、また「足かせ」になりそうな気がします。
ルシリアは、「弱小国の王」とルフェールに馬鹿にされながらも、王としての「強さ」を見せ始めていく。ルフェールとの会談に挑み、自らの想いを主張するも跳ね返されるルシリア。それからの彼女は、また一段と王として成長したように思えます。三ヶ国の首脳会談で彼女が貫いた「想い」は、それだけでは王は失格だが、それが無ければ王として失格である。そんなものだと思います。
「この二人が手を取り合ったら・・・」そんなことを思ってしまいます。
しかし、読者に感情移入させる狙いもあるんでしょうが、ルフェールの人間は嫌なやつばっかりです。今後、ルフェールがウェスタディアに泣きつくような展開になるのもまた面白いかもしれませんね。今後にますます期待するということで、星五つつけさせてもらいます。