ウィトゲンシュタインの弟子でもあり友人でもあった著者が、様々なエピソードを盛り込みつつも、
彼の哲学をも語る名著。
とにかく読んでて飽きさせない読み物であると同時に、第一次大戦から二次大戦に至る
時代のケンブリッジ周辺も知ることができる。
ウィトゲンシュタインという哲学者がいかに命を賭けて哲学に取り組んでいたかがわかる。
後年平和運動や人生論に傾いていったラッセルに対して「最近のラッセルは哲学に命を
賭ける気はない」とニヤリと笑ったという部分は、現在の日本の哲学者にも通ずる部分があるのではないだろうか。
「ウィトゲンシュタイン小伝」というライト(ウリクト)による簡潔な伝記も附されています。
そして飯田隆氏の解説も見逃せません。ウィトゲンシュタインには他にも面白い未邦訳伝記が
多数あるそうでそれらの翻訳も読んでみたいと感じました。