最近逝去された小西先生による和英辞典であるが、次のような点なおいてこれまでの和英辞典とは一線を画している。
まず、国語辞典やコーパスを踏まえ、実用性の高い語彙項目が選ばれている。
つづいて、英語的なコミュニケーションができるように、ディスコースマーカーの一覧や、アカデミックライティング、eメールの書き方などの書き方が充実している。
また、細部にわたっての、日本人学習者が迷いがちな類義語の使い分けにおいても、コーパスによる頻度チャートや、意味論的・語用論的に詳細かつ明快な解説は大変な助けとなる。
そしてなにより「家」といった日本的な概念の解説や、古今の名文(枕草子、坊ちゃん、風立ちぬ、高橋尚子インタビュー)の大胆かつ繊細な英訳コラムなど、読みどころは多い。
さらにはデュアルディクショネリーシステムによってアップデートされたオンライン情報が利用可能となる。
このように、本格的に日本語から英語という全く統語体系、文化背景の異なる両言語間の架け橋となろうという意気込みの感じられるものとなっている。