07年に亡くなった、ウィスキーとビールの評論で有名なイギリス人、マイケル・ジャクソンの「Whiskey: The Definitive World Guide」の日本語翻訳版。(日本語訳版はレビューが無いので、Amazon.comのレビューも参考にしてください。)
(本書の全体像)
ウィスキーができるまでの工程とスコッチウィスキーに対してかなりの紙面を割いており、有名な蒸留所は網羅され、だいたい蒸留所一つの説明につき、一つの銘柄のティスティングノートの構成で各国ごとに紹介している。また、全編を通して写真が豊富である。
(特徴)
スコッチのレビューを書いていただけあり、スコッチウィスキーのバックグラウンドについて豊富な写真付きでより詳しく知れる。
彼はまた、この本の中でも公言しているとおり、日本のウイスキーの愛好家でもあった。
そのためか、日本のウィスキーについても外国の本にしては詳しく書かれており、
白州、ニッカ、山崎、仙台などの蒸留所に出向き、彼なりの意見を混ぜた各蒸留所の説明は日本人としても大変興味深い。
(翻訳)
翻訳の質は悪くなく、原書に忠実になろうとしていることが伺える。
原本と比べてみても値段的に良心的な価格である。
したがって、無理に原本を取り寄せる必要はないだろう。
(弱点)
ウィスキーの各工程を詳しく書く半面、一連の流れを俯瞰できる説明が無いためウィスキーを1から知らない人にとってはやや分かりにくくなってしまっている。また、訳書独特の読み辛さがある。
(対象とする読者)
ウイスキーについてのバックグラウンドを知りたい人、WSETのDiplomaを目指す人の副読本として