下巻のレビューです。私もミュージカルから興味を持ちました。
フィエロの扱いがこうもミュージカルと違うのかと、愕然としました(笑)
ミュージカルのフィエロが好きな方には辛い筋書きです。
彼が悲しくも致命傷を負う描写はあまりに一瞬で、
またあとで登場するんだろうと思っていましたが……。
エルフィーはフィエロの妻に赦しを請う為に、
映画「オズの魔法使い」で緑の魔女が最後を迎えた
あの恐ろしげな城に辿りつきます。
映画ではなぜあの緑の魔女がそこまで嫌われていて、
彼女がなぜあの城に住んでいたのか不思議でしたが、
それを説明してくれます。
ただこのくだりは必要なのか?と思わせる章もあったりします。
きっと意味はあるんでしょうが、
一読しただけでは中々読み取れませんでした。
けれどエルフィーの絶望と怒りはもっともだし、
見る角度が違えば物事はこうも違う姿をしているのかと、
その点はやはりとても興味深い。
この本を読んで、
「悪」の反対は善ではなく「ゆるし」なのだろうと思いました。
最後まで「ゆるし」を得られなかった為、
悪でありつづける事から逃れられないエルフィー。
そのエルフィーに無邪気に「ゆるしてくれ」と訴えるドロシー。
そのたった数行の描写だけの為に、
私はこの本を読んでよかったと思いました。
元はドロシーが好きだった私ですが、
ミュージカルの時はドロシーを好きになれなかった。
けどこの原作のおかげで、
再度ドロシーを、エルフィーと同じくらい好きになった(笑)
けど結局ドロシーも、エルファバから「ゆるして」はもらっていない。
純粋無垢なドロシーが、今度は罪の意識に悩むのだろうか。
それともドロシーはその純粋さから、
自分自身をゆるすのかしら。
なんて読後に深く考えました。
★は5つでもいいけど、やはり読みにくさを感じるので4つにします。