「特別でスーパーで他にいない」ウサギの身勝手さに、前半はイライラしまくりでした。
「おとぎ話」の現実への侵食はありていに言えば迷惑ですよね。
1年以上も職につかず、面接に行った会社について自分にあわない、隣の席の男がクサイ、などなど
さまざまな言い訳をしてだらだらしていた主人公はついに家を追い出されます。
家族全員からの最後通達、自分の力で暮らしなさい、というわけで、バッグを2個と自動車1台、それから妹の思いやりと彼女の紹介で翌日のゲーム会社の面接予定だけを持って。
その夜、妹の紹介で泊まることになった「社長の留守宅」で「しゃべるウサギ」と出会い、彼の冒険が始まります。
ウサギがリアルで実写とCGの合成にほとんど違和感がありません。
脚本も気が利いているし筋立てもテンポよく進み、面白いといえば面白い。
でも、ウサギの父親と従業員(笑)であるヒヨコの対立、「名誉ある」イースターバニーの役職を世襲で譲ろうとする父親と、音楽で身を立てたい息子の対立を、「特別だから」でねじ伏せるこの物語は子どもにとっての「夢物語」足りえる質を保っているでしょうか?
アメリカ映画、ことに子供向け娯楽作品のテーマのほとんどが、この世代間断絶、世代間対立、職種選択の自由のなさと自立することの難しさを採っているように思える昨今、この映画が「夢」を上手に語っているようには思えません。
映像は綺麗です。そして音楽を自己実現、自己表現の頂点におくのなら、もっともっと強力で圧倒的で見る人すべてを納得させる「音楽」を作中で用いるべきでした。