キャプテン・アメリカが秩序と管理の象徴である腕時計を路上に捨てて、大型のチョッパー・バイクで旅に出る瞬間、流れる”Born To Be Wild”。最高にクールだ。
アメリカの広大な風景をバックに二台のバイクが走るシーンは爽快で、まさに自由なのだが、『自由を語ることと、自由でいることは全く違う』というのが、テーマ。
誰しも自由には憧れるが、真に自由でいる人間を見るのは怖い。怖いからこそ、徹底的に排除しようとする。彼らは、長髪にヒッピー・ファッションというだけで、理不尽としか思えない出来事に遭遇する。
エンドロールが流れた時、理不尽さに対する怒りを感じたが、秩序を破る存在に対して、我々はどれだけ寛容でいられるだろうか?彼らの理解者であるジャック・ニコルソン演じるハンセンが殺された時、「どうして、(ビリーやキャプテン・アメリカではなく)、彼が」と思いはしなかったか?
低予算映画なのに出演陣が豪華で、皆役にはまっている。
ホッパー演じるワイルドなビリー、ピーター・フォンダの演じるクールで繊細なワイヤット。
若かりし日のジャック・ニコルソンがとてもいい。あのヘルメットもいいし、「ニッニッニッ・・・インディアン〜」のシーンが秀逸。
「この映画はつまらない、ビリーやキャプテンはバカだ」と思う日が来た時には、私は間違いなくつまらない大人になっているのだろう。