BD版に対してのレビューです。1950年の作品ですが、画質はかなりいい感じです。若干ですがモノクロの階調が少なく、やや白飛び、黒つぶれの傾向が無くはありません。
しかし時代からすれば十分以上に美しくリストアされ、解像度も高く、HD画質といっていいように思います。
音声は明瞭で、音楽も美しく5.1で入っています。もちろんフィルムのサウンドトラック部の伸び縮みから来る音程がフラフラする現象などもありません。
日本語吹き替えも素晴らしく、近年のものですが変に現代的でなく作品にふさわしい古典的品格があり、いい音質で全長版が入っています。
ベティ・デイヴィスの演技に声優も負けていませんし、イヴも真面目でお淑やかな柔らかい声が映画にぴったりはまっている感じがします。
(アン・バクスター本人は割りと低い声なのですが)
余談ですが、この映画を鑑賞後に『
刑事コロンボ完全版 DVD-SET 2 【ユニバーサルTVシリーズ スペシャル・プライス】』の中の一編「偶像のレクイエム」を見てはいかがでしょう。
『イヴ』から23年後のアン・バクスターがコロンボと対決する犯人として出ています。(ネタバレじゃありません)
ここでの彼女はベテラン女優を演じているのですが、過去に栄光はあったものの、いまは人気に翳りもあり、キャリアの終わりをささやかれているというまさにマーゴの様な役回りです。
彼女がどのような犯罪を行うかは書きませんが、『イヴ』とその後のアン・バクスターの女優人生を踏まえて観るとかなり味わい深い作品に仕上がっています。(動機が最後までわからないので、やや解りにくい話ですが)
ちなみに『イヴ』で衣装デザインを担当したイーデス・ヘッドが本人役でカメオ出演し、やはりその回の衣装も担当しています。衣装は『イヴ』風というより、『めまい』などのヒッチコック作品を思わせる色使いでした。