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イン ザ・ミソスープ (幻冬舎文庫)
 
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イン ザ・ミソスープ (幻冬舎文庫) [文庫]

村上 龍
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (46件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第49回(1997年) 讀賣文学賞小説賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

夜の性風俗ガイドを依頼してきたアメリカ人・フランクの顔は奇妙な肌に包まれていた。その顔は、売春をしていた女子高生が手足と首を切断され歌舞伎町のゴミ処理場に捨てられたという記事をケンジに思い起こさせた。ケンジは胸騒ぎを感じながらフランクと夜の新宿を行く。97年夏、読売新聞連載中より大反響を引き起こした問題作。読売文学賞受賞作。

登録情報

  • 文庫: 304ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (1998/08)
  • ISBN-10: 4877286330
  • ISBN-13: 978-4877286330
  • 発売日: 1998/08
  • 商品の寸法: 15 x 10 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (46件のカスタマーレビュー)
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17 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By maurice blue トップ1000レビュアー
形式:文庫
外国人向けに性風俗のガイドを生業とするケンジと、そこに依頼をしてきた奇妙なアメリカ人フランク。そして夜の歌舞伎町を舞台に、ケンジの目の前でフランクが凄惨な殺戮を繰り広げていくストーリー。吐き気をもよおしそうな位、残酷な描写があり、読んでいて気分が悪くなる人もいるかもしれないが、物語の完成度はその負の要素を補っても足りない位よく出来ている。

よくあるサイコスリラー小説でもあるように、フランクはある種の精神異常をきたした人間だ。だが、それと確実に違う部分は、そこに登場する人間、そして日本にごく普通に存在している日常の一部でさえ、フランクというフィルターを通してみる事で、ある種の異常さというものが存在する事だと思う。その事を常日頃から、僕等が異常な事だと認識していないのは、ただ単に異常だという事を知らないだけで、それを他の視点から見ると、こんなに変な事なのだと、村上龍自身が物語を通じてアナウンスしているようにも思える。そういう意味で、自分自身色々と考えさせられる小説でもある。

とても印象的な部分は、ケンジが一度フランクから解放され、交番まで向かうシーンであるが、惨劇の興奮から醒め、冷静に起きた物事に関して、そして自分の取るべき行動を考える部分がある。自分なりの解釈で起きた物事を納得させてしまう事は簡単だが、ケンジは胸に引っ掛かりを覚えたものを、何度も苦しみながら反芻し、繰り返し考えていく。結局その事がケンジのその後の運命を左右させたのだが、村上龍のよく言う「危機感」や「想像力」というものは、全てこの行為のような事を指して言っているのだろうと思う。あらゆる面から情報をかき集めて、未来に起こりうると予測される事を精一杯イメージする事。それをせずに、イメージする事を放棄し、簡単に物事を勝手に決め付けてしまう事に、本当の危うさというものが存在しているのだと。それを言いたかったのではないか?と思う。

僕は、決してこの本はただの日本批判だとは思わない。それは、タイトルやラストの象徴的なシーンでも解るとおり、日本の良さである、他の国にはない優しさというものも描かれている。ただ、それだけで生き抜けるほど現実と言うものは甘いものではなく、フランクと言う全く未知の異物を登場させる事によって、少しでも違った目線で物事をイメージ出来る力になればと、そういう意図を持った小説なのではないだろうか?と思う。
このレビューは参考になりましたか?
29 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 涌太郎 トップ500レビュアー
形式:文庫
村上龍が本書を執筆しているときに、神戸で少年A事件が起き、
隆が長い作家生活で、初めて現実と自分が書いている小説との区別がつかなくなったという曰く付きの小説。

東京にやってくる外国人に夜の歓楽街の案内を生業とするケンジのところに、ある日、米国人がやってくる。
人間が乳児の時期でも狂ってしまうことを知っている龍は、この米国人に、
新宿を舞台にして、神戸の少年Aが成人したらかくやという狂気を漲らせ、破壊的行動を取らせる。
そのシーンの凄絶さは、へたな映画や犯罪者の本を読むより、はるかに怖く、狂気に満ちあふれている。
実際に読んでいて吐きそうになる。

ケンジは彼に「瞋りとか欲望、そういったものを日本では煩悩というんだ」と語る。彼は、「ボンノウ、か。美しい言葉だ。そうだろうな」と静かに応じる場面がある。

現代人は皆、煩悩をコントロールすることがますます難しくなって来ている。
その現代人すべての狂気を、一米国人という形で肉体化させた龍は、
このとき人間の怒りや悲しみ、絶望、欲求不満という言葉ではなく、Bon-nouと表現し、また
小説のタイトルを「みそ汁のなかで」とすることで、西欧思想以外での人間の狂気と煩悩の制御を期待してみせたのだろうか。

読み終えた後、頭と体が痺れたようになり、小一時間動けなかったなどという体験を初めてした。

才能あふれる村上龍でなければ、書ききれなかった世界ではないかと、素直に思う。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By cobo
形式:単行本
村上 龍さんの小説の中では最も私の好きな小説。理屈も良く理解できるし、目からウロコな話しでもある。

同じ媒体の中で基本的には相容れない(俗なるものと、聖なるもの)モノを載せる事でしかコストをカバーできなくなってきた(マッチポンプですね、自分で焚きつけて煽るだけ煽って、煽れなくなれば、今度は叩くだけ叩く!)テレビや雑誌などのマスな媒体で稼ぐ事がいかに危険な事かを今でも強く訴える事が出来ている、村上 龍さんの小説の中でも最も賞味期限の長いモノだと思う。原因と結果をキチンと理屈で説明できて、しかも、理屈だけでない何かまでその存在を認めていてそこが私は好きです。

ただ、「コインロッカー・ベイビーズ」、「テニスボーイの憂鬱」、「5分後の世界」、「愛と幻想のファシズム」、「半島を出よ」などのマッチョ系が好きな方にはあまりオススメできないかも。基本的には斉藤美奈子さんも指摘されていますが、小説の賞味期限が短めの方だと(今になってみると現実の方が進んでしまっています)思います。その中でも好きな小説です。

ちなみに、私の考える村上 龍さんの最高傑作は「リチャード・バック著村上 龍訳 イリュージョン」です。
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最近のカスタマーレビュー
読売文学賞を取った作品として。
単刀直入に記述します。

村上龍氏の問題作と言われている作品。リアルとバーチャルの区別をつけろと主張したいのかもしれないが、... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: excal
良かった。
「限りなく透明に近いブルー」から、村上龍を読み始め、次に読んだのがこの「インザ・ミソスープ」です。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: (*^ワ^*)
説教臭い小説だ
本書で出てくるのは外国籍の連続殺人犯で、外国人の日本での個人旅行のガイドをやっている日本人の若者が絡むという設定。... 続きを読む
投稿日: 18か月前 投稿者: poseidon*
今でも読めます
学生時代に何度か読んだ好きな作品です。

当時の村上龍は、「近代化終焉後の希望の喪失」みたいのがモチーフになっていて、... 続きを読む
投稿日: 18か月前 投稿者: くらうど
救いようのない殺人鬼にものを語られてもね。
端的に言えば、日本国がいかに平和ぼけしているかってこと。
"海の向こうでは戦争によって惨殺されている人がいる"... 続きを読む
投稿日: 2010/1/29 投稿者: pochi
ショック!心臓の弱い方は読まない方が・・・
グロイ描写上手い!おかげで読んでる最中キモチ悪くなりました。けど止められない 止まらない。
これ面白いよ。でも子供には読ませられない。
投稿日: 2008/9/20 投稿者: ほけつ
才ある人は特有の「アンテナ」を持っているんだろうなぁ・・・。
多くのレビュアーの方々が指摘されているとおり、この作品は例の神戸児童連続殺傷事件が起... 続きを読む
投稿日: 2008/8/29 投稿者: 倒錯委員長
「小説」として読んだばあい、点は低い
村上龍のファンではあります。
しかし、この作品はあきらかに、「悪いときの村上龍」そのもののような作品だと思います。... 続きを読む
投稿日: 2007/12/23 投稿者: じゅん
鳥肌
寝る前にちょっと読もうと思ったら、眠れなくなった。
村上龍を好きになるきっかけとなった本。
投稿日: 2007/11/14 投稿者: にににににににに
変な汗をかいた
死というものが抽象的なものとなってしまった現代。... 続きを読む
投稿日: 2007/5/29 投稿者: 浦坂
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