LARS JANSSONは1951年スウェーデン生まれの59歳。現代ヨーロッパを代表するジャズ・ピアニストと言っていいだろう。ヤンソンの5年ぶりのトリオ作品となる今作は、フランスの大作家マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」をモチーフにした詩情溢れる優しい美しい作品集。彼が自宅の音楽部屋を改修中に見つけた25年前の古い曲から、レコーディング前日に作曲されたフレッシュな楽曲が収録されている。
6曲目の「Simple Song Simple Life」が、「ジャズ批評」誌の「ジャズメロディ大賞2009」に選出されている。
ラーシュ・ヤンソンの音は北欧の「凛」とした空気のように透明で、キラリと光る水滴のような音を紡いでいく。この作品はその美しいメロディーとクラシックに通じる作曲手法、そして、クールな中にも熱い情熱、優しさの中にも力強さ、繊細な中にも大胆さを盛り込んだラーシュ・ヤンソンならではのジャズの世界を創り上げている。この最新アルバムはライブ感を強調した演奏が、躍動感と新しい緊張感を生み出すことに成功したラーシュ・ヤンソン・トリオの新たなページを開く傑作といえる。