ジャック・フィニィのSF小説の古典「盗まれた街」、何と4度目の映像化、どうでもいいけど、これってギネス級なのではないか。
ある日を境に、身の周りに異変が起こる。今日まで感情豊かに暮らしていた家人が、見たは目まるで変わらないもののどこか違う、別の生物になり替わっている、、、。映画化第1作目のドン・シーゲル版は全編不安と緊張感溢れる心理サスペンスの逸品。そして第2弾のフィリップ・カウスマン版はホラー要素が強いB級SF映画の佳作であったが、(第3弾は未見)、今作は、精神科医の女性とその息子に焦点を絞った直載的なスタリリッシュ・スリラーと言うべき作品。演技派であり美人女優でもあるニコール・キッドマンが演じるだけに、物語の概略を知る者にとっても、最後まで飽きずに観る事が出来る。
映画の見処は、1.主人公は、果たして、ボディ・スナッチャ―されてしまうのか?2.彼女をサポートする人々はどうなのか?3.人類にとって、やはり悲劇的な結末となるのか?と言った処に集約されていくと思う。それ以上は観てのお楽しみだが、実は、社会派寓話的な要素も強い。1作目の“マッカーシズム”、2作目の“全体主義的カルト集団”へのそれぞれの恐怖に続いて、今作がどう纏められていたのか、ある意味、人間の本質を表わしたアイロニーが感じられる結末である。
なお、1作目主演のケビン・マッカーシーが2作目にカメオ出演していたのに続き、2作目に出演していたヴェロニカ・カートライトが顔を見せていたのは、旧作へのオマージュなのか。