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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
社会として前にすすもうとする良書,
By elixir (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: インフルエンザ21世紀 (文春新書) (新書)
今回の新型インフルエンザ対策に疑問を感じたことがない人は読む必要がない。しかし、「なぜ、あんなことが起きたのだろうか?」「制度の問題ではないか?」「人災ではないか?」、そんな疑念を感じた人なら、徹底的に関係者と対話することで解き明かそうとする本書に引き込まれるかもしれない。中盤に少々専門性に溺れた感があるが、オープニングはさすがの導入であり、あえてエンディングに配置された厚労省担当者の本音トークは必読(流行りの暴露トークではなく、深みのある率直な対話)。騒擾めいたインフル本と異なり、この経験をふまえて社会として前にすすもうとする良書である。
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
2009年パンデミックを通してコミュニケーション論を語る一冊,
By switch1440 (東京都杉並区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: インフルエンザ21世紀 (文春新書) (新書)
本書は、2009年のインフルエンザ・パンデミックの対応の社会的側面と、
日本人インフルエンザ研究者の先進的な研究についての側面とにスポットをあて、 可能な限りたくさんの人に対してインタビューを行って 積み重ねていった事実を通してパンデミックを検証します。 インタビューの対象者は、マスコミ・保健所・厚労省担当者、 実験室での研究者や感染の最前線に飛び込む研究者、 あるいは社会心理学や感染シミュレーションの研究者など 幅広い分野の人々が名を連ねます。 瀬名氏の父がインフルエンザウイルスの感染機構と深く関与する 「シアロ糖鎖」の研究者であることから、インフルエンザの研究状況については、 最新の研究内容も含めて、かなり詳細に記述されています。 日本はインフルエンザに関しては世界的にも優れた研究を生み出してきた背景から、 世界でもトップクラスのインフルエンザ対策が敷かれてきたにもかかわらず、 2009年のパンデミックでは、専門家の間でさえも意見が対立し、 市民に対して不安を与えた点を著者は深く憂慮します。 そこで瀬名氏は「パンデミックで最も大事なことは、いま議論のフェーズが どこにあるのかを常に意識して問題解決しなければいけない」と主張し 役所・医療機関・研究者・マスメディアなどの「現場」の担当者が それぞれの現場での行動を再度振り返るように促しています。 たとえば、行政内部での内輪もめなどはやめた方がよい、 「落ち着いて行動してください」は落ち着きを無くさせて実は逆効果、など インフルエンザに関わらず、予期しないような現象に遭遇する現場に 共通するテーマを取り上げ、興味深い示唆を含んだ一冊です。 内容を欲張ったせいか、新書にしてはかなり分厚い本なのですが、 中途半端では許されない著者の決意がにじみ出ているのだと思います。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
21世紀のパンデミックを正しく後世に伝える歴史書,
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レビュー対象商品: インフルエンザ21世紀 (文春新書) (新書)
サイエンスホラー「パラサイトイブ」で有名な著者が、新型インフルエンザ・パンデミックの研究で最もホットな研究者達を個別にインタビュー。いったいパンデミックとは何だったのか?を問いかける。スペインインフルエンザの研究者を追った著作はあるものの、21世紀のパンデミックを追った日本の科学者達にスポットライトあてた作品は珍しい。父親がシアル糖鎖を研究しつづけた研究者であった事が、他の作品では見られないインフルエンザへの視点となっている。本書は、日本における21世紀のパンデミックを正しく後世に伝える歴史書である。世界をリードする日本の研究者達のインフルエンザウィルスとの闘いは、まだまだ続いている。
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