レビューが微妙だったので、買いひかえてたのですが、読んでみたらすごく面白い!
ライチ光クラブとは趣が違うものの、古屋兎丸らしいユーモアと引き込まれるストーリーライン、そして残酷さが存分に発揮されています。
エルサレムを目指し、奇跡の少年を中心に組み上げられた少年十字軍。
しかし、そこにさまざまな欲望が入り込むことで、歯車が狂いだしていく様子が、秀逸な演出で描かれています。
上巻では特に大きな出来事は起こらないのですが、嵐の前の静けさというか、狂気の前の不穏な空気のようなものが、伝わってくるんです。ちょうど、“蝕”を迎える前の、『ベルセルク
』のような感じといいましょうか。確実に訪れる、狂気の嵐を前に、世界全体が軋み、歪んでいくかのような雰囲気があるのです。
ほんと、この人は話を作るのがうまいなあと。
下巻がすごく楽しみです。