私のところの関連会社が著者の赴任先と同じ工業団地にあることから、非常に親近感が湧きました。ただ著者の場合は、家族連れで大都市のジャカルタ住まいということで、ローカルのアパートでひとり暮らしの私とは、ピンとこないかもしれませんが、これだけで現地での「経験値」は随分違います。著者がいろいろと実体験されたように、インドネシアでは、日本では信じられないような「何でやねん!?」ということが、日常的に起こります。それは、面白いやら悲しいやら、苦々しいやらで、本当にさまざまです。それらにストレスを感じているうちが、まだハナじゃないでしょうか。日々「ティダ、アパアパ」です。何年も彼の地にいると、自分も知らぬうちにインドネシア人になってしまっています!今、日本に帰ってみてそれらの体験が、自分の人生にとって何がしかのプラスになっているのかは、不明ですが、とにかく「ああいった状況」の中でも、会社の命(実際にはかなり理想や計画との懸隔がある)を受け何とかやれたのは多少の自信にはなっています。本書において、著者の体験記録は長期赴任者の参考にはなりますが、インドネシア社会や組織、雇用状況、「長期赴任者のその後(末路?)」などについて、もっとネガティブな話題を取り上げてみては良かったのではと思います、たとえ「公平さを欠く」と言われても・・・。ちなみに私は今でも、「たとえ裏切られても」、インドネシア人が好きです。私は彼らが一様に見せる、「あの無償の微笑」を決して憎むことが出来ないのです。