カレーの歴史というよりは、インド料理をヨーロッパ人がどう受け入れていったかを描く本(原題も「カレー伝」ではあるのだが・・・)。
本書の一番の読みどころは植民地時代のインドにおけるイギリス人の食生活についてであり、当然、カレーだけではなくさまざまな料理が出てくる。
とはいえ、インド料理に対するペルシアなどヨーロッパ以外の民族からの影響や、カースト制度下での料理のあり方についても詳しく解説されており、決してヨーロッパ人による一方的な論ではない。
インド料理のさまざまな地域性や宗教による違いも踏まえられており、それをイギリス人が「カレー」というくくりでまとめていくことで、現在ある「カレー」が生まれていくという過程は非常に興味深い。
インド料理のさまざまなレシピも、実用的かどうかは別にして、楽しい。